職場やプライベートで、やりたいことがあるにもかかわらず、なかなか行動に移せないことがあります。このような人は、自分に自信がなかったり、完璧主義であったりするケースが考えられます。
しかし、コツを押さえることにより、行動力が上がるきっかけをつくれるかもしれません。この記事では、行動に移せない人の特徴や原因とともに、行動力を身につけることによるメリットや試したいポイントについて解説します。
行動力とは?
行動力とは、自らが積極的にアクションを起こすことを意味します。物事を解決するときは、行動が必要です。
たとえば、「試験に合格する」「納期に間に合わせる」といった目的を達成するための手段が行動です。合格するには1日3時間勉強しなければならないことを理解していても、実際に勉強という行動に移さなければ合格できません。
行動するためには決意が必要です。行動力とは、実行する決意力ともいえます。
行動に移せない人の8つの特徴
行動に移せない人には、以下のような特徴があります。
- 自分に自信がない
- 完璧主義者である
- 先延ばしにする癖がある
- 慎重すぎる
- 向上心がない
- 優柔不断である
- 変化を好まない
- 周りの評価を気にしがち
ここでは、それぞれの特徴について解説します。
1.自分に自信がない
行動に移せない人の特徴として、自分に自信がないことが挙げられます。行動力がない人の中には、自分が何をやるべきなのかを理解しているにもかかわらず、失敗を恐れて行動に移せない人がいます。
自信のなさが、行動する決意を弱めてしまっているかもしれません。
2.完璧主義者である
2つ目の特徴として挙げられるのは、完璧主義者であることです。完璧主義者の場合、やるべきことが既にわかっているものの完璧にしたいという思いから、すべての情報を集めてから計画し、完璧に準備ができてから実行に移します。
すべてを完璧にそろえてから実行しようとするあまり、行動に取りかかるのが遅くなってしまうようです。完璧主義者であることにより、行動への取りかかりが遅くなることが、いつまでたっても行動に移せない原因といえます。
3.先延ばしにする癖がある
3つ目の特徴として挙げられるのは、先延ばしにする癖があることです。行動力がない人の中には、締切直前まで取りかかれない人がいるようです。
納期がある場合でも後回しにする人や、夏休みの宿題を夏休みが終わる直前までやらないような人が該当します。
時間的に余裕があることが、すぐに行動に移せない原因といえます。
4.慎重すぎる
4つ目の特徴として挙げられるのは、慎重すぎることです。物事に慎重になりすぎるあまり、目の前にチャンスが来たとしても、「まだ早いのではないか」と躊躇する人がいます。よりよいチャンスを狙おうとしている点で完璧主義者に近いタイプかもしれません。
このタイプは、思慮深さや落ち着きがあることが長所といえます。しかし、行動に移す決断力が弱い点は短所にもなり得るかもしれません。
5.向上心がない
5つ目の特徴として挙げられるのは、向上心がないことです。向上心がないため、物事に興味を持てず、なかなか行動に移せません。たとえば、今の会社よりも好条件の会社を紹介されても、次のように考えてしまうようです。
- 今の会社でも大きな不満がないため、転職する必要がない
- キャリアアップや年収アップにはあまり興味はないため、転職する必要がない
本人は問題ないと思っていても、周囲からすると「もったいない」「なぜ動かないのか」と思われてしまうことがあるかもしれません。
6.優柔不断である
6つ目の特徴として挙げられるのは、優柔不断であることです。優柔不断な人は判断がなかなかできず、迷うことがよくあります。しかし、考えすぎてさまざまな状況を想定しすぎた結果、何をしたらいいのかわからなくなるようです。
悩む時間が長いことと、何をしたらいいのか決断できないことが、行動に移せない原因といえます。
7.変化を好まない
7つ目の特徴として挙げられるのは、変化を好まないことです。変化を好まない人は、環境が変わってしまうことに不安を感じやすいようです。そのため、好待遇や自分にメリットがあるような条件を提示されても、変化を恐れて行動しません。
向上心がない人と同様に、周囲からは行動力がない人と思われてしまうことがあるかもしれません。
8.周りの評価を気にしがち
8つ目の特徴として挙げられるのは、周りの評価を気にしがちなことです。このタイプの人は、自信のなさや劣等感により、周囲の目や関係性を気にしてしまいます。周囲の人の理解を得てから行動したいとも考えるため、行動に移すのが遅れてしまうようです。
このタイプの場合、特定の人がいる時だけ、行動できないケースもあります。例えば、上司がいる場合は行動できないが、同僚だけの場やプライベートでは積極的に行動する人もいるようです。人との関係性によって行動力が変わるタイプともいえます。
行動に移せない主な原因
行動に移せない主な原因として、以下の4つが挙げられます。
- 目的や目標がない
- 現状に満足している
- できない理由を作っている
- 未来が想像できないことに不安がある
ここでは、それぞれの原因について解説します。
目的や目標がない
行動に移せない主な原因として、目的や目標がないことが挙げられます。行動に移すには、行動を移そうと思える目的や目標といった動機が必要です。
たとえばスーパーに行く場合、食料を買ってご飯を食べることが目的です。資格の勉強をするのは、資格を取得することが目標といえます。「ご飯を食べる」「資格を取得する」といった動機がなければ、スーパーに行ったり、勉強したりしないはずです。
人は具体的な目的や目標がなければ、行動できないことを理解することが大切です。
現状に満足している
行動に移せない主な原因として、現状に満足していることも挙げられます。現状に満足している場合、変化を必要としていないため、行動できないでしょう。とくに現状の環境に対して安心感を持っているのであれば、なおさら行動する必要性を感じることは難しいはずです。
人は変化を起こす必要性を感じなければ、行動できないことを理解する必要があります。
できない理由を作っている
できない理由を作っていることも、行動に移せない原因です。人から頼まれごとをされたり、好条件の仕事を打診されたりしても、時間や環境を理由に行動に移さない人がいます。
このタイプの人は、できない理由や行動しなくても良い理由を考えてしまっているのかもしれません。
どのようなことでも、できない理由はあるものです。できない理由ばかり探していては、行動できず、自分が思うような人生を送れないかもしれません。どうすればできるのかを考え、できることから行動することが大切です。
未来が想像できないことに不安がある
未来に不安があることも、行動に移せない原因のひとつです。先が見通せないことにより、目標に向かって進められるのか不安になり、行動に移すことを躊躇してしまうケースがあります。
この場合、行動した結果をイメージすることが大切です。行動した結果をイメージすることにより、自分の行動に自信を持てるかもしれません。
行動力を身につけるメリット
行動力を身につけることのメリットとして、以下の4つが挙げられます。
- チャンスを掴める
- 経験を積める
- 改善につながる
- 幅広い人間関係を構築できる
これらのメリットは仕事だけではなく、プライベートにおいてもメリットになります。ここでは、それぞれのメリットについて解説します。
チャンスを掴める
行動力を身につけることのメリットとして、チャンスを掴めることが挙げられます。大きなプロジェクトを任されたり、昇進したりすることは、仕事における大きなチャンスです。
しかし、決断を躊躇し、チャンスを逃してしまっていては、その後のキャリアアップは簡単ではないはずです。
常にアンテナを張り、巡ってきたチャンスを逃さないように決断することは、自身のキャリアアップにつながります。キャリアアップのためにも、行動力は欠かせない能力です。
経験を積める
行動力を身につけるメリットとして、経験を積めることが挙げられます。昇進やプロジェクトを任されるといったチャンスを得るには、それまでの実績が大切です。
実績を得るためには、多くのことに挑戦し試行錯誤する必要があります。そのために必要なのが行動力です。多くの行動を起こし、多くの経験を積めば、チャンスが巡ってくるかもしれません。
改善につながる
改善につながることも、行動力を身につけるメリットです。積極的に行動し、試行錯誤すれば、改善点に気づくはずです。
たとえば、就職活動であれば、面接を多く経験することにより、どのような話し方や振る舞いをすればアピールできるのかが見えてくるかもしれません。
仕事においても、新しいツールを試せば、業務効率化につながることもあります。行動し、試行錯誤することにより、改善につながるでしょう。
幅広い人間関係を構築できる
幅広い人間関係を構築できることも、行動力を身につけるメリットのひとつです。
人間関係の構築にはコミュニケーション能力も必要ですが、それ以上にコミュニケーションの機会を増やすことが大切です。行動力のある人が、常にコミュニケーション能力が高いわけではありません。
しかし、さまざまなコミュニティに参加すれば、自身を認識してもらえ、おのずと人脈は広がります。積極的に人脈を広げる行動を取れば、ビジネスチャンスの拡大にもつながる可能性があります。
行動に移せないときに試したい6つのポイント
行動に移せないときに試したいポイントとして、以下の6つが挙げられます。
- 目標を達成したときの自分を想像してみる
- 小さな目標を立てる
- できることから始める
- 優先順位を決める
- 周囲に宣言する
- 行動力がある人と関わる
ここでは、それぞれのポイントについて解説します。
目標を達成したときの自分を想像してみる
行動に移せないときに、試したいポイントとして挙げられるのは、目標を達成したときの自分を想像してみることです。行動した後の結果をイメージできないことにより、行動への第一歩が踏み出せないことがあります。
その場合、自分の行動により、どのようなことが起こるのかを想像する必要があります。たとえば、早く完成できれば、見直す時間を確保できたり、トラブルが発生しても余裕を持って対処できたりするかもしれません。
品質面で高い評価を受けるだけでなく、自身の評価が上がる可能性も考えられます。目標達成時のことを想像することにより、行動するための動機を得られます。
小さな目標を立てる
2つ目のポイントとして挙げられるのは、小さな目標を立てることです。納期までの期日に余裕がある場合、なかなか取りかかれないこともあるでしょう。そのような時に行動に移すためには、計画を立てることが大切です。
計画を立てることにより、先延ばしにすることなく行動に移せます。計画を立てる際のポイントは、実現可能な目標を設定することです。実現可能な目標を設定し、成功体験を積めば、自信にもつながります。
自信を持つことにより、さらに行動する習慣がついてくるかもしれません。
できることから始める
3つ目のポイントとして挙げられるのは、できることから始めることです。はじめから難しい目標を立てたことにより、取っ掛かりが掴めず、行動できないケースがあります。
行動を習慣化したいのであれば、「簡単にできること」から始めると良いかもしれません。減量したいのであれば、過酷なダイエット計画を立てるのではなく、まずは「寝る前の間食をなくす」「毎日体重を測る」といった簡単な行動から始めます。
あまり頑張らなくてもできることを習慣化し、徐々にできることを増やしていけば、行動する習慣がついてくるかもしれません。
優先順位を決める
4つ目のポイントとして挙げられるのは、優先順位を決めることです。行動力は、興味を持ったことすべてに対して行動を起こすことではありません。やらないことと、やることを決めるのが行動力の本質です。
優先順位を決めることにより、やるべきことが明確になり、行動に移せます。今、何からやらなければならないのかを見極めることが大切です。
周囲に宣言する
5つ目のポイントとして挙げられるのは、周囲に宣言することです。周囲に宣言することにより、あとに引けなくなり、行動せざるを得なくなります。同僚や家族に目標を宣言するほか、SNS上で宣言するのも良いかもしれません。
行動するかどうかを周囲にみられている環境を作ることにより、行動につながるだけでなく、継続にもつながる可能性があります。
行動力がある人と関わる
6つ目のポイントは、行動力がある人と関わることです。周囲に行動力がある人がいない場合、それが「当たり前」になるため、なかなか行動力が上がりません。しかし、環境を変えればマインドも変わります。
仕事やプライベートで、行動力を持った人ばかりがいる環境に身をおけば、周囲の行動力に自身のマインドが影響され、その行動力が「当たり前」に感じるはずです。環境を変えることにより自身も周囲に引っ張られ、おのずと行動力が高まる可能性があります。
行動に移せないときのポイントを理解して改善しよう!
行動力とは、自らが積極的にアクションを起こし、実行する決意力ともいえます。行動に移せない人には、自信のなさや完璧主義、先延ばしにする癖、変化を好まないといった特徴があります。
その原因に挙げられるのは、以下の4つです。
- 目的や目標がない
- 現状に満足している
- できない理由を作っている
- 未来が想像できないことに不安がある
行動力を身につけることにより、チャンスを掴めたり経験を積めたりするほか、改善につながったり幅広い人間関係を構築できたりするでしょう。
行動に移せないときに試したいポイントとして挙げられるのは、以下の6つです。
- 目標を達成したときの自分を想像してみる
- 小さな目標を立てる
- できることから始める
- 優先順位を決める
- 周囲に宣言する
- 行動力がある人と関わる
それでもなかなか行動に移せない場合は、心の専門家のカウンセリングを受けるのもひとつの方法です。
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