人が怖いと感じるのは自分に自信がなく、他人の反応や自分の見え方を必要以上に気にしている場合があります。克服するためには今の自分を受け入れ、徐々に成功体験を積み重ねることが大切です。
今回は、人が怖い・自信がないと感じる理由や特徴、乗り越え方について解説します。
自分に自信がないと人が怖いと感じる?

過去の失敗やトラウマなどが原因で、自分のコミュニケーション力に自信がない人は、他人が怖い、人と会いたくないと感じることがあります。
幼少期の頃にしてもらいたいことを親から拒否されたり、自分の気持ちを理解してもらえなかったりする経験があると、成人したあとも「どうせ自分なんか」と、対人関係に消極的になる傾向があるようです。
また、裏切られたり罵詈雑言を投げつけられたりして傷ついた経験が尾を引き、自分に自信がなくなってしまうこともあります。
今まで何ともなかった人がある出来事をきっかけに、他人の視線が気になる、人と接するのが怖いと感じるようになる場合もあるようです。
自信がないと人が怖くなる5つの理由

自分に自信がなく、人が怖いと感じている原因はなんでしょうか。対人関係に消極的になってしまう心の動きを捉えれば、改善に向けて正しい対応をとることにつながります。
自信がなく人が怖いと感じる主な理由は、次のとおりです。
1.「自分がどうしたいか」がわからない
自らのやりたいことがわからないような状態の人は、相手から責められたときに反論ができず、丸め込まれたり馬鹿にされたように感じたりすることがあります。その結果、他人に恐れを抱く場合があります。日々多くの人と接していると、いくら良好な人間関係の形成に努めても、口論やいざこざが生じるのは避けられません。
対人関係で良い思いをする経験が少なくなり、結果的に人を避ける行動に出てしまうようです。
2.人目を気にしすぎてしまう
何かと人目を気にしてしまう人は、他人の反応をうかがうことに疲れ果て、人と関わるのが怖いと感じてしまう場合があります。
相手の気持ちをいくら考えても、本当のことは本人にしかわかりません。
「人目を気にしすぎる」とは、すなわち自分の言動を他人がどう受け止めるかを過剰に意識しすぎている状態です。人と接するときに、常に評価や判定を受ける感覚に陥るため、気を許せず消耗してしまいます。
常に人目を気にする状態が続けば、次第に他人を怖く感じてしまう場合もあるかもしれません。ただし、他人の態度が気になるのは決して悪いことではなく、人の気持ちに寄り添えるやさしい人だとも考えられます。
実生活ではその共感力の高さを生かして、人に好かれるケースも珍しくないことです。しかし、他人の目が気になりすぎて、自分を抑えつけてしまうと疲れてしまうかもしれません
3.本当の自分を知られるのが怖い
本当の自分を知られるのが怖く、他人に本心をさらけ出せない人も、他人が怖いと感じる場合があります。常に偽りの自分を演じて表面的な関係を続けているため、他人と深い関係を築くことを避けます。
付き合う期間が長くなり関係が近しくなるにつれ、人間性に深く関わる話題が増えるのは常です。本当の自分を知られるのが怖い人は、ありのままをさらけ出すと評価が落ちるのではと心配しています。
その根底には自分に対する自信のなさがあり、そのため人と親密な関係を築けずに苦しんでいる場合もあるようです。
4.相手のことを信じられない
自分に自信がない人は、他人を信頼していない傾向があるようです。親密な関係を築いてもいつか裏切られるのではと、安心感よりも恐怖心が勝り、人とぎこちない関係しか築けなくなるのかもしれません。
幼少期に周りの人から十分な愛情を得られないと、人を大切に思う気持ちや見返りのない愛情が何かわからず、人を信用することを本質的には理解していない場合もあります。
思い込みが激しく、相手の行動にいちいち被害妄想的な考え方をするのも、相手を信じられない人のよくある特徴です。
自分に自信がない人の特徴

自分に自信がない人は「どうせ自分なんて」というネガティブ思考や、何事も自分だけではなかなか決められない優柔不断、理想が高い完璧主義といった特徴があります。
自分に自信がある人とは考え方や行動が異なるため、目標が同じでも「自分には無理だ」と否定的に捉える傾向があります。
ここでは、自分に自信がない人の特徴を詳しくみてみましょう。
ネガティブ思考
自分に自信がない人はネガティブ思考で、困難に出くわしたときに「どうせできない」「何をしても無駄」と後ろ向きに捉える傾向にあります。できない未来を想定して、目の前に立ちはだかる壁を避けがちです。
自分と他人は違うのだと斜に構えた態度をとることで、自信がない自分を肯定化する場合もあります。根本には、大丈夫だと励ましの言葉を投げかけてほしいという承認欲求や、成果が出なかったときの予防線としている場合もあるようです。
自分に自信がない人は過去に成功体験が少なく、物事のリスクやデメリットばかり目につき、発言が後ろ向きになりやすいといえます。
優柔不断
自分の中に確固たる基準がないため、複数の選択肢がある局面でなかなか方向性が定まらず、右往左往してしまう場合があります。誰かに何が正しいか決めてもらわないと、前に進めない傾向にあるともいえるかもしれません。
自分自身では本当の気持ちを理解していたとしても、自分では正しいのか判断できず、答えを先延ばしにすることもあるようです。決断が苦手で、何事も決めるのに時間がかかることも多々あります。
「自分の選択によって不快に感じる人もいるのでは」と恐れを抱き、なかなか決断に達しないことも珍しくありません。一度選んだあとでも判断に自信がもてず、やはり別の選択をとったほうが良かったかも、とあれこれと悩む傾向にあります。
完璧主義
自分に自信がない人は完璧主義で、0か100かで物事を捉える傾向にあります。たとえ他の人と同レベルの成果を出しても、もともとの基準が高いため、満足できず失敗したと思ってしまいます。
あらゆる可能性を考慮して、できるだけ失敗しない方法を考えるため、何かを始めるまでの行動が遅いのも特徴です。成功率が高い道筋が見つからないと不安で動き出せないため、周囲はその姿にやきもきするかもしれません。
心配性
自分に自信がない人は心配性で、先々の悪い未来を予測して、さもそれが起こるかのごとく考える傾向があります。
実際には、起きる状況が高いといえない最悪の状態を頭の中から捨てきれず、行動を躊躇する傾向があります。
心配性の人は、自分のしたことに自信が持てずに何度も確認を行う場合もあるようです。完璧主義で、一つもミスをしたくないからチェックを繰り返す人もいますが、自分の能力や記憶力に自信が持てないパターンもあります。
自信がない人が仕事で失敗するとネガティブ思考に陥り、さらにミスをしやすくなる負のループになってしまいがちです。
他人に流されやすい
自信がない人は自分の意見がなく、あるとしても発信・表明できずに、周囲の意見に同調する傾向があります。
一見、協調性のある振る舞いに見えるため、周りから良い子と肯定的な評価を受けることもあるようです。とくに日本では、自分を抑えて周囲に合わせるのは美徳と考えられてきました。
しかし、他人に流されるのが習慣化すると、自分で考える力や主体性を失う場合もあります。親からのしつけや集団でのルール、規則にがんじがらめになり、いわれたことや決められたことしかできない人間になってしまう可能性もあります。
他人に流されてばかりいると、意見を求められたときに何もいえず、押し黙ってしまうこともよくあることです。期待に応えられず失望される経験が続けば、次第に人が怖くなってしまうかもしれません。
人が怖いと感じることを克服するための6のポイント

自分に自信がなく他人が怖いと感じている人が、現状を克服するためのポイントは次の6つです。
- ありのままの自分自身を受け入れる
- 自分の気持ちを明確にする
- リフレーミングをする
- あいさつから始める
- 成功体験を積み重ねる
- 誰かに相談する
それぞれの実践方法について解説します。
1.ありのままの自分自身を受け入れる
欠点も含めて自分のことを受容できると、今度は他人のことも受け入れられるようになるためです。どんな人でも長所と短所があり、何でも完璧にできて常に最善の判断が下せる人はなかなかいません。
自信がない人は「力不足だった」「もっと頑張れば良かった」と、うまくいかない原因を自分に求める傾向があります。現状では結果が出ていなくとも、「今は不完全のままで良い」と受け止められれば、自信を失わずに済むかもしれません。
自分に厳しく常に向上心を持っているのは素晴らしいことに思えますが、息苦しさを生みかねないため、今のままで良いと自分自身を受け入れる心持ちが重要です。
2.自分の気持ちを明確にする
人が怖いと思っていながらも、悩みの原因を突き止めようとせず、自分を見ないようにしてしまうこともあるでしょう。
自分が何をしたいのか、どのような人間になりたいか明確ではないと、他人との関係の築き方もわからず右往左往しがちです。自分自身としっかり向き合うには、紙に書き出すなどで自分の気持ちを明確にしてみます。
また、自分自身にどうしたいのか、問いかけるのもおすすめです。自分に自信をなくして人が怖いと感じている人ほど、自分の気持ちへ正直に向きあう機会を失っています。
他人の目を優先して自分がないがしろになっている、または失敗を恐れているかもしれません。心の中にある自分の気持ちを少しずつ表現してみるのもいいかもしれません。
3.リフレーミングをする
リフレーミングとは、物事を解釈するときの「枠組み」を変えることです。事実は変えられなくても、ポジティブに解釈して喜ぶか、ネガティブに捉えて落ち込むかは自分自身が決められます。
たとえば、水が1/2入っているコップを見て、「半分しかない」と感じるか、「半分もある」と感じるかはその人次第です。同様に、人と相対したときに怖いと感じるか、何とも思わず平常心で関われるかも人それぞれといえます。
前向きな考え方を習慣づけることができれば、欠点だと思っていた自分の嫌なところを長所だと捉え直すこともでき、認識が変わることで行動も変化します。例えば、今まで怖いと感じていて、あいさつができなかった相手にも、臆することなく言葉をかけられるなどです。
リフレーミングの簡単な方法は、ノートを準備して、左側にネガティブな事実を、右側にポジティブに解釈した内容を記載します。
前向きに考えようとしてもうまくいかないときは、大事な人を励ますイメージを持つと、自然に物事の良い面に目がいくようになります。
4.あいさつから始める
自己肯定感を失っているときはできることから始めて、少しずつ自信を取り戻していくのがコツです。あいさつは一番簡単なコミュニケーションのため、できることを増やしたいときに適しています。
「おはようございます」「さようなら」など、定型の文句があり、やり取りもその場で完結します。エレベーターですれ違う人や、通勤途中で出くわす警備員や駅員さんなどにあいさつをするのも一つの手です。
相手から返答が返ってくる経験をとおして、少しずつ自信を取り戻せるようになります。
あいさつに抵抗がなくなったら、次は軽い世間話にチャレンジしてみるのもおすすめです。天気などの当たり障りない話題なら、つい他人の反応をうかがってしまう人にも始めやすいかもしれません。
5.成功体験を積み重ねる
成功体験を積み重ねることで、「自分ならきっとできる」という自己効力感を育むことができます。そもそも、自分に自信がない原因が、成功体験の少なさにあるためです。
自分には成功体験がないと思っても、今までの経験の棚卸しをしていないだけかもしれません。過去の行動を振り返っていない、または失敗にばかり目が向いている場合があります。
成功体験を積み重ねるのは簡単ではなく、ときには失敗続きで落ち込む状況もあるでしょう。未来志向を持ち、現状はうまくいかなくても、今の努力の積み重ねは必ず次につながると考えてみると良いかもしれません。
特別な実績や素晴らしい功績を残さなくても、自分は誰よりも努力したことも成功体験の一つといえます。未来に向かって、成功体験を身につける意識で何事にも取り組めば、日を追うごとに自信が蓄積されていくかもしれません。
6.誰かに相談する
誰かに相談すると気持ちが楽になるだけでなく、克服への糸口が見えることもあります。しかし、人が怖くて自信がないと感じている人は、他人を頼る行為自体をハードルが高いと思うかもしれません。
自分の弱い部分をさらけ出すことに抵抗があったり、心配されるのが苦だったりして、うまく相談できない状況に陥っている人もいます。
人が怖いという悩みは個人の深い部分にまで踏み込むため、オープンに打ち明けることを嫌だと感じるのは、ある意味では当然です。
相談内容がセンシティブだと相談相手は誰でも良いわけではなく、信頼できる人物を見つけるだけでも一苦労です。
相談したとき、自分の考えを押し付けたりダメ出しをしたりするような人よりも、つらい気持ちに寄り添い、ひたすら話を聞いてくれる人が適しています。
自分の気持ちをすべてさらけ出す必要はなく、人には見せたくない秘めた感情があるなら、打ち明けられることだけ話すのも一つの手です。
自分に自信がなく人が怖いと感じたらカウンセラーに相談してみよう!

人が怖いと感じるときは、過去のトラウマや失敗が尾を引き、自信をなくしている場合があります。自分に自信がないのはネガティブ思考や完璧主義など、考え方の癖が原因となっていることも珍しくありません。
リフレーミングなどの認知行動療法で物事の捉え方から抜本的に変えると、人が怖くなくなる場合があります。または、1人で抱え込まず、まずは誰かに今のつらい気持ちを吐き出すのがおすすめです。
誰かに相談することで気持ちが楽になるのはもちろん、人が怖い現状を克服する糸口が見つかる場合もあります。しかし、自分に自信がなく人が怖いと感じている人は、相談すること自体をハードルが高いと思いがちです。
行政機関などの相談窓口では基本的に対面での対応となるため、人と会うのもおっくうに感じる人は利用が難しくなってしまいます。
そこで、人が怖いと感じる人でも利用しやすいのが、オンラインカウンセリングサービスです。電話やチャット形式で非対面で気軽に相談できるのは、大きなメリットです。
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