ストレスが限界に達している時のサインや症状とは?ストレス解消法を解説

ストレスが限界に達している時のサインや症状とは?ストレス解消法を解説|GARDEN

ストレスが限界まで達すると、「心」「考え方」「体」「表情」「行動」の5つになんらかのサインとしてあらわれたり、うつ病や適応障害などの症状が出たりする場合があります。本記事ではストレスが限界まで達したときのサインや症状を解説するほか、ストレス解消法をご紹介します。

ストレスが限界に達しているときの5つのサイン

ストレスとは、外部からの刺激によって起こる、体の内部の反応のことです。ストレスは、気圧の変化などの環境的要因や悩みや不安などの心理的要因、人間関係や仕事などの社会的要因によって蓄積していくものと考えられます。

ストレスが限界に達しているときにあらわれるサインには、以下のようなものがあるとされます。

  • 心のサイン
  • 考え方のサイン
  • 体のサイン
  • 表情のサイン
  • 行動のサイン

それぞれのサインについて解説します。

1.心のサイン

ストレスが限界まで達していると、次のような状態になる場合があります。

  • イライラする、怒りっぽくなる
  • やる気が出ない
  • 気分が落ち込む
  • 涙が出る
  • 集中力が続かなくなる

いつもと変わらない生活をしているはずなのに、ささいなことでイライラしたり、怒りっぽくなるときは、ストレスを抱えているからかもしれません。また、今まで好きだったことや打ち込んできたことに対して興味や関心が薄れてしまうケースも、注意が必要な場合があります。

気分が落ち込んだり、突然涙が出たりする状態も、ストレスが限界まで達している可能性があります。そのほかにも、普段に比べて物事に集中できない、物忘れが増えるといった変化として、ストレスがあらわれることもあるようです。

2.考え方のサイン

ストレスが限界に達してしまい考え方が変化し、それが以下のようなサインとしてみられることもあります。

  • どうせうまくいかないと後ろ向きな思考になる
  • 悪い結果ばかり想像する
  • 大切なことを考えるのを避ける
  • 自分を責める
  • 自分は役に立たない存在だと思い込む
  • 何も考えられない
  • 仕事に行きたくないと思う
  • 生きている意味がわからなくなる

これらのストレスサインを放っておくと、最悪のケースでは自殺念慮につながる可能性もあります。そのような状況に陥る前に、ネガティブ思考に変化したと気づいた段階で、なんらかのケアを行う必要な場合があります。

3.体のサイン

ストレスは、以下のように体のサインとしてあらわれることもあります。

  • 眠れない
  • 寝過ぎてしまい、朝起きられない
  • 食欲の低下・過食
  • 頭痛や肩こり
  • だるさなどの疲労感
  • 胃痛や下痢、便秘などのお腹の不調

眠れなかったり逆に寝過ぎてしまったりといった睡眠の変化は、ストレスのサインである可能性があります。また、食欲の変化もストレスのサインのひとつです。食欲がわかないといったケースやストレスを発散するために食べ過ぎてしまうケースも該当する場合があります。

そのほか、見逃してしまうこともあるかもしれませんが、頭痛や肩こりもストレスが原因かもしれません。ストレスによって胃痛や下痢、便秘などのお腹の不調を感じることもあります。

4.表情のサイン

ストレスが限界に達すると、次のような表情の変化が生じることもあります。

  • 笑うことが減る
  • 笑顔がひきつる
  • 無表情になる
  • 一点ばかりを見る

笑うことが減る、笑顔がひきつるという場合、過剰なストレスによるものかもしれません。人によっては、1人でいるときは無表情なのに、人前では周囲に気遣い無理にニコニコしてしまうこともあるようです。1人でいる際にどのような表情をしているか、意識してみると大切なサインに気がつけるかもしれません。

5.行動のサイン

ストレスが限界に達すると、以下のような行動の変化が起きるかもしれません。

  • 飲酒や喫煙の量が増える
  • ミスが増える
  • 人付き合いを避けるようになる
  • 部屋にひきこもる

ストレスを解消しようと、飲酒や喫煙の量が増えることがあります。また、ストレスによってやる気が出ない、集中力が続かないといったことから、仕事などでミスが増えるケースもみられます。

そのほかにも、人と話すのを避けるようになったり、引きこもりがちになったりするのもストレスを強く感じているときのサインのひとつです。

ストレスが原因となる病気の例

ストレスが原因で病気になることもあります。ストレスが原因の病気には、以下のようなものが挙げられます。

  • うつ病
  • 適応障害
  • 自律神経失調症
  • 不安障害
  • 突発性難聴
  • 急性胃腸炎
  • じんましん

1つずつ確認していきましょう。

うつ病

うつ病は、限界までストレスを抱えることにより発症する可能性がある病気です。前述のとおり、ストレスを限界まで感じることで心にさまざまな変化が生じることがあり、それによって生じる心のバランスの崩れは、うつ病の原因となる場合があります。

不安や悲しみ、恐怖などを強く感じるようになってしまうのがうつ病の主な症状とされます。ストレスによって脳内の神経伝達物質バランスが崩れることで、判断能力や認知能力、意欲などが低下するほか、興味や関心も減退することがあるようです。

そのほか精神的なものだけではなく、頭痛やめまいなど身体面の不調としてうつ病の症状があらわれるケースもみられます。

日常生活を送るうえで、一時的にネガティブな気持ちになることは誰もが経験しうるものです。それが一時的なものであれば、特に問題はありませんが、うつ病の場合はネガティブな気持ちが長期的に続いてしまいます。自分で治すことは難しいため、専門機関での治療が必要といえるでしょう。

適応障害

適応障害は、自分が置かれた環境に適応できず、ストレスによって心身に影響が出てしまう病気です。適応障害になると、憂鬱になったり不安感を抱えたりするほか、動悸やめまい、ふるえなどの症状が出る場合もあります。

適応障害を引き起こす状況にはさまざまなケースがありますが、転職や転校、離婚によるライフスタイルの変化や人間関係の悩みなどが挙げられます。結婚や昇進といった、客観的には喜ばしい変化であっても、人によってはストレスの原因となり得ます。

自律神経失調症

ストレスによって自律神経が乱れ、自律神経失調症になる場合もあります。自律神経失調症とは、自律神経の乱れによって起きる体の不調のことです。自律神経失調症の症状としては、意欲の低下や不眠、疲労感、頭痛などが挙げられます。

自律神経失調症の症状の改善には、内科や精神科・心療内科にかかるとよいとされます。

不安障害

不安障害も、ストレスが原因で発症する病気のひとつとされます。不安障害は体には異常がないにもかかわらず前触れなく動機や息苦しさ、めまいなどの発作が起き、その発作を繰り返してしまう病気です。

発作がひどい場合は、このまま死んでしまうかもしれないとさらに不安が誘発されることもあるといわれています。さらに、また発作が起きてしまったらどうしようという不安から、外出が困難になるなど、日常生活に支障をきたすこともあるようです。

突発性難聴

ストレスが限界に達し発症する病気には、突発性難聴も挙げられます。突発性難聴は、それまでは問題なく聞こえていたにもかかわらず突然耳が聞こえにくくなる病気で、音がこもっているように感じることもあるようです。めまいを伴うこともあるかもしれません。

突発性難聴の原因は、人によって異なるとされます。ただ、疲労やストレスが原因であるケースもあるようです。疲労やストレスによって自律神経のバランスが乱れ、内耳の血流障害を招き難聴になると考えられます。突発性難聴の症状がみられるときは、耳鼻咽喉科への受診が必要です。

急性胃腸炎

ストレスで限界に達したときに、急性胃腸炎を発症する場合もあります。急性胃腸炎の主な症状は、下痢や嘔吐、激しい腹痛、発熱などです。

ストレスによって胃酸が過剰に分泌されると、胃の免疫力が低下しやすくなり、それによって細菌やウィルスに感染し、急性胃腸炎を発症すると考えられています。

じんましん

ストレスによって自律神経やホルモンバランスが乱れることで、じんましんが出ることがあるかもしれません。アレルギー性のじんましんは、原因物質の除去によって改善されるとされますが、ストレス性の場合は繰り返し症状が出る可能性があります。

じんましんの治療には皮膚科を受診するのが一般的ですが、ストレスが原因のじんましんの場合、根本の原因であるストレスを改善させることが必要かもしれません。

ストレスが限界を超えないためのストレス解消法

ストレスが限界まで達すると、体や心にさまざまな不調をもたらす可能性があることは、すでにお伝えしてきました。ストレスが限界を超えないために、次に挙げるようなストレス解消法を試してみるとよいかもしれません。

  • 十分な睡眠をとり睡眠の質を高める
  • 食生活を見直す
  • 適度な運動をする
  • 信頼できる人に相談する
  • 気分転換になることをする

順番に解説していきます。

十分な睡眠をとり睡眠の質を高める

十分な睡眠をとることや睡眠の質を高めることは、ストレスの軽減に効果的と考えられます。なかなか寝付けない場合は、入眠前の入浴や入眠時に寝室を暖めることで、眠気を引き起こす入眠ニューロンを活性化させると良いと言われています。入眠ニューロンは、体温の上昇によって活動が活発になるとされるためです。ニューロンとは情報処理と情報伝達に特化している神経細胞であり、入眠ニューロンが活性化することで、眠気を引き起こすとされます。

ストレスを軽減するには、睡眠時間の確保だけでなく、睡眠の質を高めることも大切です。適度に日光を浴びる、日中にしっかりと活動する、就寝前のスマホチェックをやめるといったことを心がけることなども、睡眠の質の向上を図るために効果的とされている方法です。

また、休日も含めて起床や就寝時間を一定にすることで、日中は活動的、夜間は休息状態に切り替わる体内時計のリズムが整い、睡眠の質が高まると考えられます。

食生活を見直す

毎日の食生活を見直すことで、ストレスを軽減させられるとされます。具体的にはビタミンやミネラル、アミノ酸、脂肪酸などの栄養素を必要量摂取することが、おすすめの方法のひとつです。特にビタミンB1、B2、B6、B12はうつ病のリスクを低減する可能性が示唆されています。

ただし、栄養にこだわりすぎて好きなものを食べないなど、食事に関して我慢をしてしまうと、かえってストレスが溜まる可能性があります。暴飲暴食は避ける必要があるものの、栄養が極端に偏るといったことがなければ、そこまで制限を設けずに食事を楽しむことが、ストレスの解消には効果的かもしれません。

適度な運動をする

ストレスの解消には、適度な運動を習慣化するとよいとされます。日頃から行っている運動がある場合はその運動を継続し、これまで運動習慣がなかった場合は、無理なく続けられそうな運動を見つけるとよいかもしれません。運動を習慣化するには、景色を楽しんだり、友人と一緒に行ったりするとよいと考えられます。

激しい運動は睡眠を妨げる可能性があるため、適度な負担かつ継続しやすい軽いランニングやウォーキングといった有酸素運動を選ぶと、ストレス解消に効果的かもしれません。

運動の習慣化が大切とはいえ、さぼってしまう日もあるかもしれません。そのときには、あまり気にしすぎず「また次から運動しよう」と気持ちを切り替え、その後も続けることが、運動を継続させるコツのひとつです。

信頼できる人に相談する

信頼できる人に相談することで、ストレス解消につながる場合もあります。ストレスを抱え一人で悩んでいると、さらにつらくなっていく可能性があります。そのようなとき、周りに相談できる人がいれば、その人に抱え込んだ悩みや考えていることを打ち明けてみるだけで、ストレスが解消できるかもしれません。

相談する相手は、できれば気を遣わなくてもよい人や、自分の話を否定することなく聞いてくれる人、親身になって一緒に考えてくれる人が望ましいとされます。

たとえ悩みの解決に至らなくても、自分の悩みを話すだけで気持ちがスッキリする場合があります。また、気の合う友人と楽しい時間を過ごすだけでも、ストレス解消につながるかもしれません。

気分転換になることをする

ここまでお伝えしてきた方法のほかにも、自分の気分転換になることをすることもおすすめの方法のひとつです。読書や映画鑑賞、散歩、ゲームなど、とにかく自分が好きなことを実践する時間を作るとよいとされます。体を動かすのが好きな場合は、スポーツに打ち込むことで、日頃のストレスがすっきりと解消されるかもしれません。

ストレスを抱えている人は、これまで自分の限界まで頑張ってきた傾向があります。たまには気が済むまで睡眠をとったり、好きなものを好きなだけ食べたり、ゲームをしてダラダラ過ごしたりする日があってもよいかもしれません。ストレスを緩和させるために、気分転換になること、自分がやりたいことをする機会を設けるのもひとつの方法です。

ストレスが限界を超えてしまった場合は?

ストレスを溜めないように意識していても、ストレスが限界を超えてしまうことがあります。ストレスが限界を超えてしまったと感じたら、すぐに休むことがおすすめです。ストレスを抱えてしまう人は、責任感が強く、人一倍頑張ってしまう傾向があるといえます。

そのため、会社を休むことへの罪悪感を覚えたり、自分だけが休養をとることに対して後ろめたい気持ちになったりするかもしれません。しかし、ストレスの原因となっていることを続けていくことで、ストレスによる症状がひどくなってしまう可能性もあります。もうこれ以上頑張れないと思ったら、とにかく休んでみることも選択肢のひとつです。

また、ストレスによる気分の落ち込みや無力感を自覚したり、疲れているのに眠れないといった症状がみられたりする場合は、病院を受診したりカウンセリングを利用することも視野に入れる必要があるかもしれません。「自分はまだ大丈夫」と我慢を続けると、気づかないうちにストレスが大きくなり、心身の不調が悪化してしまうことも考えられます。

イライラや気分の落ち込みなど、心に関するなんらかの症状が出ている場合は精神科、頭痛や吐き気、動機などの身体症状がある場合は心療内科を受診するとよいとされます。ただし、厳密に線引きされているわけではないため、どちらを受診しても問題はありません。

ストレスが限界に達する前にカウンセリングを受けよう!

ストレスが限界まで達すると「心」「考え方」「体」「表情」「行動」の5つに、なんらかのサインとしてあらわれたり、うつ病や適応障害などの病気になったりする場合があります。

ストレスが限界に近い状況にあると感じたら、まずは本記事で解説したストレス解消法を試してみるのもひとつの方法です。それでもストレスが緩和されず、身近に相談できる相手がいない場合は、心の専門家であるカウンセラーに相談する方法がおすすめです。

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