セルフネグレクトになりやすい女性の特徴とは?原因や予防のためのポイントを解説

セルフネグレクトになりやすい女性の特徴とは?原因や予防のためのポイントを解説|GARDEN

セルフネグレクトとは、身の回りのことに気が配れず、自分をないがしろにしてしまう状態を意味します。性別や年齢にかかわらず、なんらかの原因でいきなり症状が出ることもあるようです。

セルフネグレクトの概要や、陥りやすい女性の特徴、対処法をご紹介します。

セルフネグレクトとは?

セルフネグレクトとは?

セルフネグレクトとは入浴や自炊、自宅の整理といった生活をするうえで基本となることさえもできなくなってしまうような状態を意味します。自分に対する関心が失われることで、健康や生活に支障が出ているのにもかかわらず、対処をせず自分を放任してしまうかもしれません。

ネグレクトは虐待を意味する言葉で、お年寄りや子どもなど手をかけてあげなければいけない対象を放棄してしまう状態を指して使われるのが一般的です。その対象が自分に向いてしまった状態を、セルフネグレクトと呼びます。

セルフネグレクトは性別や年齢に関係なく、誰しもが患う可能性がある心の病気です。セルフネグレクトにより健康状態や生活環境の悪化が深刻になると、大きな病気や生命の危機につながってしまう恐れがあります。

自覚しにくい病気でもあるため、知らず知らずのうちにだんだんと孤立し、周囲の人々でさえ健康の急激な悪化に気づけない場合があるようです。とくに一人暮らしでセルフネグレクトに陥ってしまうと、周りからは見えない所でどんどん状況が悪くなり、気づいたときには手の負えない状況になっていることも考えられます。

近隣住民との交流が少なくなっている現代だからこそ、セルフネグレクトの危険性がより高まっているといえるかもしれません。

セルフネグレクトになりやすい女性の8つの特徴

セルフネグレクトになりやすい女性の8つの特徴

毎日を充実して過ごしているような女性であっても、なんらかの理由でセルフネグレクトになってしまう可能性があります。セルフネグレクトになりやすい女性の主な特徴は、次の8つです。

  1. 仕事が激務
  2. 掃除・片付けが苦手
  3. 物を捨てられない
  4. 経済的に困窮している
  5. 人に頼ることが苦手
  6. ショックを受ける出来事があった
  7. ハラスメントを経験したことがある
  8. 病気や精神疾患の傾向がある

セルフネグレクトは、思わぬことがきっかけとなって発症することがあります。セルフネグレクトになりやすい人の特徴を把握しておくことで、早めに自分の異変にきづけるようになるかもしれません。

1.仕事が激務

仕事が忙しく、落ち着いて家事をする時間が取れないような場合は、自分の状態を気にする余裕がなくなってしまうことがあります。実際に、忙しく夜勤もこなす必要がある職場で働いていると、不規則な生活パターンで生活リズムや自宅環境が乱れやすく、セルフネグレクトになりやすいともいわれています。

毎日就寝する時間が変化するため、ゆっくりと身体を休めることができず、どうしても疲れが蓄積してしまいがちです。自宅に帰ったときには掃除や整理整頓をする気力が残っておらず、眠るだけの生活が続いてしまう可能性があります。

頑張って家を整理しようと努力していても、スケジュールが合わずに日々のゴミ捨てや掃除がままならないかもしれません。少しずつ生活環境が悪化していき、気がついたときには手に負えない状態になっていることも考えられます。

外では仕事をバリバリこなしているからこそ、周りからはセルフネグレクトだと気づかれにくく、状況が悪化しやすい一面があります。

2.掃除・片付けが苦手

掃除や片付けが苦手な女性は、その都度整理整頓をすることができず、少しずつ生活環境が悪化してしまう可能性があります。手が付けられないほどに自宅に物が散乱してしまうと、片付けようという気力が起きないかもしれません。

最初は掃除や片付けがあまり得意ではないという程度であっても、衛生状態の悪いところでの生活が続き自分の生活環境への関心が失われると、セルフネグレクトにつながる恐れがあります。片付けていない部屋に誰かを招き入れることもできず、かといって清掃業者などに依頼するのもためらわれ、少しずつ孤立してしまいがちです。

掃除や片付けをなかなかしようと思えない場合は、セルフネグレクトになりやすい状態であるといえるかもしれません。ほかにも気力がなくなるなどの症状が出ていないか、確認してみるのもよいでしょう。

3.物を捨てられない

物を捨てられない性格の女性も、セルフネグレクトになりやすいとされているようです。物を大切にするのは悪いことではありませんが、度が過ぎると自宅に物が増えすぎてしまいゴミ屋敷のようになってしまう恐れがあります。

整理整頓をする際には、物の必要性を判断して片付けていくのが基本です。必要のない物であっても理由を付けてなかなか捨てられない場合、正しい判断が下せなくなっている可能性があります。

なんでもかんでも捨てずに取っておくと、次第に自宅の生活環境が悪化してしまうかもしれません。自分の生活の質が下がっているとわかっていても片付けることができず、セルフネグレクトにつながってしまうことがあります。

4.経済的に困窮している

経済的に困窮している場合、食事や入浴といった部分に気が回らず、自分をないがしろにしてしまう可能性があります。はじめは「軽い節約のため」という気持ちだったとしても、次第に程度が深刻化してろくな食事を取らなかったり、入浴をしなくなったりするかもしれません。

「お金がかかるから……」という思いが根底にあるため、あまり罪悪感にさいなまれることなく自分を犠牲にしてしまうこともあります。とくに食事は簡単に節約ができてしまう部分であるため、食事を取らなかったりお菓子やインスタント食品のみで簡単に済ましてしまったりすることが考えられます。

しかし、食事は心身の健康に大きな影響をもたらす要素です。不摂生が続くと気力が低下し、悪化した生活環境を整えなおそうとする気持ちが湧かないかもしれません。

5.人に頼ることが苦手

人に頼ることが苦手なプライドが高い女性や、遠慮しがちな女性もセルフネグレクトに気を付ける必要があります。迷惑をかけたくないという気持ちや自分の弱みを見せたくないという気持ちから、プライベートな問題を他人に話すことができずひとりで抱え込んでしまいがちです。

職場ではまったく問題がないように見えても、自宅での生活でなんらかの不自由を抱えている場合があります。手の打てるうちに誰かを頼ることができず、どんどん状況が悪化してしまうかもしれません。

初期のうちに誰かを頼ることができれば解決する問題であっても、時間が経過するとともに対応しきれなくなってしまうことがあります。精神的な疲労やストレスから自分への関心が失われ、セルフネグレクトになってしまうきっかけとなりえます。

6.ショックを受ける出来事があった

ショックな出来事があると、気力が失われ適切な判断ができなくなってしまう可能性があります。頭の中がマイナスな考えでいっぱいになってしまい、日々の生活が疎かになってしまうかもしれません。

気分を切り替えるのに時間がかかり、その間家事ができない日々が続くと、あっという間に生活環境が悪化してしまう恐れがあります。ショックを受けたことによるストレスが蓄積し、心身の健康が害されてしまうことも考えられます。

長い人生において、予測ができないショックな出来事を完全に排除することはできません。タイミングが悪く自身の体調不良などが重なると、セルフネグレクトを引き起こす原因となってしまうことがあります。

7.ハラスメントを経験したことがある

ハラスメントを経験した女性は、大きなストレスやトラウマを抱えている場合があり、精神状態が悪化することでセルフネグレクトにつながってしまう可能性があります。ハラスメントは声を大にして被害を訴えることが難しく、ひとりで悩んでしまいがちです。

「自分さえ我慢すれば」という気持ちで、状況が改善するのを待ってしまうこともありえます。なかなか改善しない状況に置かれるストレスと、逃げ出せないという切迫感から心身が疲弊してしまいます。

反対にその状況に慣れてしまうのも危険で、自分を犠牲にしてなんとか乗り越えようという癖がついてしまうかもしれません。その考えは、自分を疎かにするセルフネグレクトを引き起こすきっかけとなってしまいます。

8.病気や精神疾患の傾向がある

病気や精神疾患の傾向がある場合は、正常な判断を下すことが困難になり、生活環境が悪化しがちです。食事をしっかり取る、掃除をするなどの基本的な生活のルールが守れず、セルフネグレクトになってしまうかもしれません。

そもそも心の健康が保たれていないと、気力が湧かず日々の生活さえままならない可能性があります。悪循環から抜け出すことができず、少しずつ生活環境が悪化してしまう恐れがあります。

あまりにも普段と違って気持ちが憂鬱であったり、気力が湧かなかったりする場合は、なんらかの病気が潜んでいるかもしれません。早めに専門家に相談し、いまの自分の状況を正しく把握しておくのも1つの方法です。

女性のセルフネグレクトの主な原因

女性のセルフネグレクトの主な原因

女性がセルフネグレクトに陥ってしまう主な原因としては、次の4つが考えられます。

  • 経済的要因
  • 社会的孤立
  • 判断力の低下
  • 身体機能の低下

セルフネグレクトは、気力や体力がある若い女性であっても経験する可能性があります。セルフネグレクトにつながる主な原因を知っておくことで、自分にできる対処法が見つかるかもしれません。

経済的要因

経済的に余裕がない生活を続けていることは、セルフネグレクトにつながる大きな要因となりえます。男性よりも非正規雇用の割合が高いという点で女性は、経済的に困窮することでセルフネグレクトに陥りやすいという一面があります。

より収入を増やせる職に転職しようと思っても、実際には簡単にいかないかもしれません。一度職を手放してしまうと、次の働き口を見つけられる確証がもてないという不安から、厳しい生活を続けることになるケースもあるようです。

また、結婚したからといって必ずしも生活が安定するとは限りません。結婚・妊娠を機に退職して子育てをしている女性が、相手との離婚を経てひとりで子どもを育てていくことになる可能性もあります。

経済的に苦しいなかで子どもの面倒までみることになり、自分のことに構っていられない状況に陥ってしまう場合があります。

社会的孤立

社会的に孤立してしまっている状況も、セルフネグレクトを引き起こしやすくなる要因の1つです。定期的に人と会う機会がないと、身の回りのことに気を配る必要がなくなり、一日中パジャマで過ごすようになってしまうかもしれません。

もちろんそれで本人が満足して快適に過ごしているのであれば問題ありませんが、着替えもせずにダラダラと過ごすことによって、気力が失われてしまうような場合は注意が必要です。特別な用事がなくても、朝顔を洗って着替えをするなど、自分なりのルーティンを作るとよいかもしれません。

社会的に孤立してしまうと、人と話す機会も極端に減ってしまい、悩みをひとりで抱え込んでしまう傾向があります。精神的な疲労がつのって生活がままならなくなると、次第にセルフネグレクトにつながってしまう恐れがあります。

判断力の低下

判断力が低下している状態だと、心身の健康のためにどうすべきかがわからなくなってしまう可能性があります。「これくらい大丈夫……」という思いで過ごしていると、いつの間にか自分で対処できないほどに生活環境が乱れてしまうこともあるかもしれません。

判断力の低下は、大きなストレスを抱えているときや疲れがたまっているときなどに起こりやすくなります。程度が深刻な場合は、若年性認知症などの症状に当てはまっていないか確認しておくのもおすすめです。

なんらかの病気が関わっていると、自分の力ではどうしようもなくなってしまいがちです。適切なタイミングで診断を受けられるように、日頃から自分の状態をチェックしておくとよいかもしれません。

身体機能の低下

事故や病気によって身体機能が低下すると、いままでできていた当たり前のことがこなせなくなり、セルフネグレクトに陥ってしまう危険性があります。これまでとガラッと大きく変わってしまった自分にショックを受けている状態では、憂鬱な気持ちがいつまでも振り払えないかもしれません。

精神的なストレスから意欲がわかず、身の回りのことがなおざりになる傾向があります。できなくなってしまったことをカバーするには、大変な努力が必要となります。

心が万全の状態でないときに、その大変さに向き合わなければならないため、周りにサポートしてくれる人がいない場合は生活の質が落ちてしまうかもしれません。気持ち的には頑張りたいと思っていても、思うように動かない体で身の回りのことをこなす難しさに直面してしまいます。

女性のセルフネグレクトを予防するための6つのポイント

女性のセルフネグレクトを予防するための6つのポイント

これまでご紹介したとおり、家を綺麗に保ち家事をしっかりこなしていたような女性でも、なんらかの原因でセルフネグレクトに陥ってしまうことがあります。自分自身を大切にしながら日々を過ごすために、次の6つのポイントを意識してみるとよいかもしれません。

  • 状況を理解する
  • 部屋の片付け・掃除をする
  • 身近な人に相談する
  • 相談窓口を利用する
  • 精神疾患がある場合は治療する
  • カウンセリングを受ける

一口にセルフネグレクトといっても、程度や症状は人によって異なります。事前にセルフネグレクトを予防するポイントを知っておくと、自分の状態の変化を敏感にキャッチできる可能性があります。

状況を理解する

セルフネグレクトに陥っている場合でも、自分ではなにが問題なのか理解していない場合があるようです。片付けができない、お風呂に入れないなどの症状が出始めていると感じたら、まずは自分で状況を把握するように心がけるとよいかもしれません。

ただ単に疲れから掃除やお風呂を拒否してしまっているだけなのか、セルフネグレクトの傾向が出ていてどうしても行動に移せないのかでは取るべき対処が異なります。なんとなくでズルズルと過ごしてしまうと、生活環境が悪化してしまう可能性があります。

状況を正しく把握できれば、問題点を整理し、対策を取れるようになるかもしれません。ひとりで対処するのが難しければ、第三者に客観的に判断してもらうのも1つの方法です。

部屋の片付け・掃除をする

セルフネグレクトになってしまっていると、汚い生活空間が気にならなくなってしまいます。本人が問題だと感じていないため、どんどん状況が悪化してしまう恐れがあります。

セルフネグレクトを予防するためには、日頃から部屋の片付け・掃除をするようにルールとして決めてしまうのも手です。自分で計画を立てて掃除ができているうちは、セルフネグレクトを心配する必要はないといった判断基準にできるかもしれません。

掃除や片付けは、その都度していれば大きな負担にならないものの、ためてしまうとなかなか重い腰が上がらなくなります。セルフネグレクト予備軍となってしまわないためにも、まずは無理のない範囲で生活環境を整える努力をしてみるのもよいでしょう。

身近な人に相談する

セルフネグレクトの傾向が出始めて、自分での対処が難しくなってきた場合は、心置きなく話せる身近な人に相談してみるのもおすすめです。ひとりで悩みを抱えてしまうと、悩んでいる間もどんどん生活環境が悪くなってしまう可能性があります。

話を聞いてくれる人がいれば、いまの自分の状況や素直な思いを話してみることで、自分の考えが整理されるかもしれません。また、具体的な解決策が見つからない場合でも、話すという行為で気持ちが楽になることがあります。

セルフネグレクトは、身近な人であっても意外に気づきにくい場合が多いようです。安心して話せる人を見つけて、頼ってみるのもよいかもしれません。

相談窓口を利用する

身近に話せる人がいない場合は、ひとりで悩みを抱えて悶々と過ごしてしまうかもしれません。しかし、セルフネグレクトは対処を誤ると、状況を悪化させてしまいます。

そのようなときに活用できるのが、専門的なノウハウをもっている相談窓口です。知人に自分の状態を知られるのが恥ずかしい、顔を知っているからこそ話しにくいと感じる場合は、相談窓口の利用が適しているかもしれません。

専門的な知識をもった相談員が対応してくれるからこそ、安心して話をしやすいのがメリットです。自分の状況を客観的に把握できるようになれば、解決の糸口が見つかることもあります。

精神疾患がある場合は治療する

セルフネグレクトを引き起こしやすいとされるうつ病や認知症などの精神疾患がある場合は、自己対処では状況の改善が難しいかもしれません。早めに適切な治療を受けることで、状況を悪化させることなくスムーズに元の健康的な生活に戻れる可能性があります。

精神疾患の診断を受けていない場合でも、心や体に異変を感じるときには、医療機関で状態をチェックしてもらうのもよいでしょう。思わぬ病気が潜んでいることで、セルフネグレクトが誘発されている恐れがあります。

初期段階で病気が見つかれば、簡単な治療で状況が改善することも考えられます。病気を含めて、いまの自分を受け止めようとする気持ちが大切なのかもしれません。

カウンセリングを受ける

セルフネグレクトは、自分が気づかないうちに進行してしまうという傾向があります。ご紹介した特徴や原因に当てはまるものがあれば、積極的にカウンセリングを受けてみるのもよいかもしれません。

カウンセリングに対応してくれるのは、さまざまな症例を見てきた心の専門家です。自分では問題ないと思っている部分に関しても、専門家の目で見ると問題点が隠れている可能性があります。

カウンセリングによって自分自身を見つめなおすことで、これからどうすべきかが見えてくるかもしれません。

セルフネグレクトの特徴があるかもと思ったらカウンセリングを受けてみよう!

セルフネグレクトの特徴があるかもと思ったらカウンセリングを受けてみよう!

セルフネグレクトとは、自分の状態を正しく判断できなくなり、健康状態や衛生状態を保てなくなってしまうことを指します。症状を自覚することが難しく、気づいたときには深刻な状況に陥ってしまっていることもあるようです。

セルフネグレクトは性別や年齢に関係なく、誰にでも起こりえます。普段から身の回りに気を遣っていた女性でも、離婚や失業、交通事故などさまざまなことが引き金となって、自分をないがしろにしてしまう可能性があります。

セルフネグレクトの状態に陥ってしまうと、自分の力では改善が難しくなる場合もあるようです。不適切な対処によって状況が一段と悪化してしまうことも考えられるため、早めに周りに相談したりカウンセリングを受けたりといった方法を視野に入れてみるとよいかもしれません。

第三者に話を聞いてもらうことで、自分の状況を正しく把握でき、解決策を見つけられることもあるでしょう。なによりも落ち着いて状況を整理できるようになり、心が軽くなる効果が期待できます。

身近に相談できる相手が見つからない場合は、心の専門家であるカウンセラーの利用を検討してみるのもよいかもしれません。心の専門家ならではのノウハウを使って、悩みの解決策を一緒に探せます。

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