自己嫌悪とは?自己嫌悪に陥る原因や克服のポイントを詳しく解説

自己嫌悪とは?自己嫌悪に陥る原因や克服のポイントを詳しく解説|GARDEN

自己嫌悪とは、自分自身に対して否定的な感情を抱く感情のことです。自己嫌悪に陥る人は、自分自身を受け入れられず、自分自身に対する批判を繰り返してしまう傾向があります。

本記事では、そもそも自己嫌悪とはなにか、原因や陥りやすい人の特徴、克服するポイントをご説明します。

自己嫌悪とは?

自己嫌悪とは?

自己嫌悪とは、自分自身を嫌い、否定的に自己評価する感情のことを指します。また、自己嫌悪は「罪悪感」と混同されることが多いですが、両者は異なるものです。

本章では「自己嫌悪」という感情について深堀りし、罪悪感との違いについて解説していきます。

自己嫌悪の特徴

「自己嫌悪」とは、自分自身を嫌う感情であり、自信のなさから生じる憂鬱な状態を表します。「自分に嫌気がさす」と言い換えて表現することもあります。

自己嫌悪に陥ってしまう原因としては、受験や告白の失敗、または誰かに迷惑をかけた経験などが挙げられ、自分の思い通りにならず、現実とのギャップを感じることでも引き起こされます。自分自身を責めることで、自分を嫌いになってしまう状態が「自己嫌悪」です。

罪悪感との違い

自己嫌悪は「罪悪感」と混同して使われてしまうことが多いですが、この2つはまったく異なる言葉です。

罪悪感は、倫理的・道徳的に良くないと自分が感じる行動を取ってしまった場合に生じる感情を表します。法律上、良くないとされる行為を行ってしまった場合にも、罪悪感が生じます。

一方、自己嫌悪は自分自身を嫌う感情であり、罪を犯した際に生じる感情とは異なります。自分自身のコンプレックスから生じやすいのが、自己嫌悪です。

自己嫌悪の主な6つの原因

自己嫌悪の主な6つの原因

本章では自己嫌悪の主な原因を6つ、解説していきます。たとえば他人と比較して劣等感を感じやすい、自分のコンプレックスを受け入れられない、理想と現状とのギャップ、大きなミスや失敗の経験があるなどです。

これらの原因を理解することで、自己嫌悪から抜け出すためのヒントが見つかるかもしれません。

他人と比較して劣等感を感じやすい

自分より優秀な人が周りにいると、自己嫌悪に陥りやすくなってしまいます。たとえば、成績や仕事のスキルや収入などが比較対象となりやすいものとして考えられます。自分と他人を比べてしまい、自己嫌悪に陥った経験がある人もいるかもしれません。

意識的に他者と比べないように心がけたり、それが難しい場合は周囲の環境を見直すことも必要でしょう。

自分のコンプレックスを受け入れられない

自己嫌悪に陥りやすい人は、「自己肯定感」が低い傾向にあります。なにかしらのコンプレックスを、気にしすぎてしまっているのかもしれません。

コンプレックスは誰にでもあるものですが、それはそれとして柔軟に受け入れていくことも必要です。コンプレックスをうまく受け入れられていない場合、自分自身を責める方向に意識が向かってしまいます。

理想と現状とのギャップ

人は理想を高く持つことで、モチベーションを上げ、より良い成績を残しています。しかし、高い理想を持つことで、現実とのギャップが大きくなりすぎないように気をつけなければなりません。

つまり、理想と現状のバランスを適切に保つことが大切です。理想と現状のギャップを縮める努力は必要ですが、両者があまりにもかけ離れている場合は、自分の理想が自分を苦しめていないか考え直す必要があるかもしれません。

大きなミスや失敗の経験

自己嫌悪に陥る人は、些細なミスで気分が落ち込み、自分を責めてしまう傾向があります。大きな失敗を犯した場合には、ますます自分自身を否定してしまい、自分を追い込むこともあるでしょう。

さらに自分で自分を責めてしまうだけでなく、周囲からどう見られているのかを気にしすぎてしまい、さらに追い詰められてしまうケースも考えられます。過去のミスや失敗を引きずってしまうことも多いため、自分を責めすぎないように注意しましょう。

欲求不満

誰でも、なにかしらの欲求を持っています。そしてその欲求が満たされないことが増えると欲求不満を抱えやすくなります。

特に承認欲求が満たされない不満が強くなりすぎると、他人の評価ばかり気にして自分を責めることにつながってしまいます。結果として、自己嫌悪を助長することにもつながるでしょう。

ただし欲求自体は、人生の動機として重要なものです。そのため、必ずしも「欲求が強い=悪い」とは断言できません。

遺伝的要因

自己嫌悪に陥りやすい性格は、遺伝的要因によって決まる可能性があることが知られています。また人間には、「ネガティブな心を作る遺伝子」と呼ばれるものが存在するとされています。

コロンビア大学では200人を対象に、ランダムな言葉を提示する実験を行いました。結果として「ADRA2b欠損変異体」という遺伝子を持つ人は、そうでない人と比較して、ネガティブな言葉を多く記憶する傾向にあることが分かりました。

ネガティブな思考は自己嫌悪に陥りやすくなることから、遺伝的要因も原因の一つであると考えられています。

自己嫌悪に陥りやすい人の特徴

自己嫌悪に陥りやすい人の特徴

自己嫌悪に陥りやすい人には、いくつかの共通点があります。完璧主義であることや理想が高いこと、我慢強いこと、プライドが高いこと、思考が極端であることなどです。

また、ネガティブ思考であることや他人の気持ちや顔色に敏感な人も、自己嫌悪に陥りやすいかもしれません。

本章では自己嫌悪に陥りやすい人の特徴を解説していきます。

完璧主義

真面目で細部までこだわる完璧主義の人たちは、自己嫌悪になりやすい傾向があるとされています。高すぎるハードルを自分に課しているため、「こんなこともできない自分」と思い込み、自己嫌悪に陥ってしまうのです。

また、完璧主義者には2つのタイプがあります。一つは小さなミスでも許さず、文字通り「パーフェクト」を目指す人たちです。もう一つは、一見だらだらしているように見えますが、自分が手をつけたことは、すべて完璧にこなしたいと考えるタイプです。

いずれの場合も、自分が考える「完璧」に到達しないとストレスになってしまうため、完璧主義だと感じる場合は注意しましょう。

理想が高い

理想が高いと、現実との乖離に苦しむことが増えます。新しいことを始める際に、それが未経験だとしても高い理想を掲げてしまうこともあるようです。

高い目標を持つことは素晴らしいことですが、その理想が自分にとって重荷となってしまうこともあります。高い理想を掲げたことで、苦しめられている場合は、ときには手放してしまうことも必要です。

我慢強い

身の回りで起きたことに対して過剰に責任を感じてしまう人は、自分が我慢すれば済むことだと思い込むケースがあります。しかし、この考え方は気づかないうちに、ストレスをため込んでしまう可能性があります。

加えて周囲のリアクションに対して過敏になっているからこそ、自分の意見を引っ込めてしまい、このこともさらなる自己嫌悪の要因となることもあります。

負のループに陥ってしまうケースが多いため、ときには我慢をしている自分を緩めてあげることも必要です。

プライドが高い

競争心が強くプライドが高い人も、自己嫌悪になる傾向にあります。一見すると気が強いイメージがあるため、自己嫌悪とは無縁なように感じてしまうかもしれません。

自信にあふれていて、強気なイメージからこのように思われますが、自分よりも優れた人を前にすると、強いストレスを感じる傾向にあります。

そして、その人に負けたと思っても、プライドが邪魔をして素直に自分の負けを認めらないケースもあります。負けを認めてしまうとプライドが傷つき、自信を失ってしまうことから、負けを受け入れられず自分を責めてしまうのです。

思考が極端

極端に白黒はっきりさせたいと考えている人は、自己嫌悪に陥りやすい傾向にあります。このタイプに該当する人は、どのようなことも「黒か白か」「良いか悪いか」「好きか嫌いか」など、二択で考えてしまいます。

これは自分自身に対しても同様に「好き」と「嫌い」の、どちらかで判断してしまいます。

また些細なミスであっても、過剰に反応してしまい、自らを全否定してしまうこともあるかもしれません。他人のわずかな言葉からも大きな影響を受けてしまう可能性があるため、思考が極端になっていないか振り返ることも重要です。

ネガティブ思考

ネガティブな思考の人は、自己嫌悪に陥りやすいので注意が必要です。多少、不満なことがあった場合も、「自分に原因があるのでは?」と考えてしまいます。

ネガティブな思考は、自分にストレスをかけることになり、ストレスがたまりすぎると、ますますネガティブな思考を繰り返してしまいます。このような負のループに陥ってしまい、自己嫌悪から抜け出せなくなってしまうかもしれません。

他人の気持ちや顔色に敏感

他人を気遣いすぎて自分自身を抑圧してしまうタイプも、自己嫌悪に陥りやすいでしょう。たとえば、自分がやりたいことを周囲の人が嫌がっている雰囲気を感じた場合は、その雰囲気を読み取って自分の意見を控えてしまうことがあります。

これまでに自分の意見を拒絶された経験があると、そのことが原因でトラウマになることがあります。。その場合「自分の意見なんて」と考えてしまい、それが自己嫌悪につながるというわけです。

他人を気づかうことは素晴らしいことですが、それによって自分自身が苦しむことにつながってしまいます。

自己嫌悪を克服するための5つのポイント

自己嫌悪を克服するための5つのポイント

「自己嫌悪」という感情は、誰もが経験しうるものです。自己嫌悪は、自分自身を否定してしまうことで、心身に悪影響を及ぼすことがあります。

本章では、自己嫌悪を克服するための5つのポイントを紹介します。自分を肯定する方法や他人と比べない考え方などを具体的に紹介するため、自己嫌悪に苦しむ方はぜひ参考にしてください。

1.今の自分を受け入れる

自己嫌悪に陥った場合の克服方法として、まずは現状の自分を受け入れるといった方法があります。たとえば「A大学を受験したいけれど、現在の成績では難しい」という状況になったときに、「これまで勉強してこなかった自分はダメな人間だ」と自己嫌悪に囚われることで悩みを深刻にさせてしまいます。

しかし、自分の成績が悪いという現実をいったん受け入れたうえで、「これからどのように勉強すればいいのだろう」と考えることで、状況を良い方向へ進められることにつながります。

このように現実の自分を受け入れることで、理想と現実のギャップを冷静に分析し、良い方向へ進めていくことができるかもしれません。

2.自分を褒めてあげる

高い目標を設定した場合、達成するためには時間と努力が必要です。その過程で気持ちが挫けて、自己嫌悪に陥ることもあります。

このような場合は、ここまでで自分ができたこと(達成したこと)をノートに記録していくのがおすすめです。書く内容は、どのような些細なことでも構いません。

できたことをどんどんためていくことで、小さな成功体験が積み重なり「自己嫌悪」から抜け出せることがあります。

3.他人と比べない

自己嫌悪を回避するためには、他人と比較しないことが大切です。人と比べてしまうと、自分が相手よりも劣っている点を見つけ出し、引け目を感じやすくなります。

また、人と比べてしまうポイントはたくさんあります。たとえば、テストの点数や成績、容姿、身長など、比べようと思えば、なんでも比較対象となってしまうのです。

そのたびに劣っている部分を発見し、自己嫌悪に陥っていても心が疲れ切ってしまいます。「他人は他人、自分は自分」と意識して、自分自身がどうありたいかを考えてみるのも一つの方法です。

4.リフレーミングを行う

心理療法や保健指導で使われる方法の一つで、枠組みや見方を変える、リフレーミングという方法があります。リフレーミングとは、特定の作業に対して「今日はここまでできた」とポジティブに考えることです。

自分に対して「ダメだ」と思った場合でも、違う角度から状況を見てみれば「できていたこと」も多くあるはずです。ダメなことではなく、できたことを数えるようにしてみましょう。

5.誰かに話してみる

自己嫌悪に陥ったときは、一人で抱え込まずに、信頼できる誰かに相談することが大切です。相手から良いアドバイスを得られることがあったり、ただ話を聞いてもらうだけでも気分が軽くなることがあります。

友人や家族に話すのも良いですし、心の専門家であるカウンセラーに相談するのも選択肢の一つです。

カウンセラーに相談して自己嫌悪を克服しよう!

カウンセラーに相談して自己嫌悪を克服しよう!

自己嫌悪に陥ってしまったときの対処法について紹介しました。自己嫌悪に陥った際は、他人と比べないことや自分の考え方を客観的に見てみることも重要です。また一人で抱え込まず、誰かに相談することで解決できる場合も多くあります。

相談相手は友人や家族だけでなく、心の専門家であるカウンセラーなどさまざまな人が考えられます。

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