褒められるとうれしいと感じる人がいる一方、困惑してしまう人もいます。褒められるのが苦手な人の心理は、周囲から理解されないケースもあるかもしれません。
この記事では、褒められるのが苦手な心理、特徴、克服するポイントを解説します。
褒められるのが苦手な心理とは?

褒められるのが苦手な心理には、いくつかのパターンがあります。そのパターンを理解することによって、苦手を解消できるケースもあるかもしれません。
主なものは以下の7つです。
- プレッシャーを感じてしまう
- 裏があるのではないかと疑ってしまう
- 評価されている気持ちになる
- どのように反応していいか分からない
- 恥ずかしい
- 褒められることに依存してしまう
- 周りからの嫉妬が不安
それぞれの心理について、詳しく解説します。
プレッシャーを感じてしまう
褒められるのが苦手な心理のひとつとして、プレッシャーを感じてしまうケースがあります。褒められたことによって、自分が高く評価されていると感じ、これから先もその期待に応えられるのだろうかと、プレッシャーに感じてしまうパターンです。
褒められたことによりプレッシャーを感じてしまうと、「今回はたまたまうまくいったけれど、次はどうなるか分からない」「褒められた以上、次も失敗はできない」と、さらに自分にプレッシャーをかけてしまうこともありえるでしょう。
「もっともっと期待に応えなければならない」と自分で自分を追い込み、プレッシャーがさらなるプレッシャーにつながってしまうかもしれません。
また、褒められたことによって、どこまで相手の期待に応えればいいのかが分からなくなり、不安に感じてしまうケースもあるようです。
裏があるのではないかと疑ってしまう
褒められたときに裏があるのではないかと疑ってしまい、素直に受け取れないケースも考えられます。
「何か魂胆があるのではないか」「頼みごとをしようとしているのではないか」「自分を利用しようとしているのではないか」と疑いの気持ちが生じてしまい、褒めた相手を警戒してしまうケースです。
褒め言葉を疑ってしまうのは、その言葉に見返りを求められると感じているからかもしれません。
評価されている気持ちになる
褒められるのが苦手な心理として、評価されている気持ちになってしまうことがあります。「評論家目線で見られている気がする」「上から目線が気に入らない」「ジャッジされているようで嫌だ」と、いった心理です。
自分のことを褒めている人間との関係によって、より気になる場合も考えられます。たとえば、職場で自分と同じ、もしくは下の立場の人間から褒められると、気になってしまうケースもあるかもしれません。
どのように反応していいか分からない
これまでに褒められた経験があまりないために、褒められたときにどう反応していいのか分からないケースも考えられます。場合によってはからかわれているだけだと、感じてしまうこともあるかもしれません。
子どもの頃からほとんど褒められた経験がなく、叱られることが多かった場合には、褒められるとうれしいという感情よりも、とまどいを先に感じてしまうかもしれません。褒められることに慣れていないため、苦手になる場合もあるでしょう。
恥ずかしい
褒められると、恥ずかしさを先に感じてしまうため、苦手というケースも考えられます。恥ずかしいと感じてしまうのは、褒め言葉に自分が見合っていないと感じている場合もあるでしょう。また褒められる経験が少なくて、恥ずかしく感じてしまう場合もあるかもしれません。
職場などで褒められた場合には、周囲から注目されてしまって、恥ずかしく感じてしまうケースも考えられます。
褒められることに依存してしまう
褒められることに依存してしまい、褒められるのが苦手になる場合もあるようです。褒められた経験から、また褒められたいと思って行動しているうちに、褒められること自体が目的となってしまいます。
そのため、褒められることに依存するようになってしまい、結果として褒められることが苦手になるパターンもあるようです。
心理学者のアドラーは、「褒めてはいけない」と主張しています。その理由は、「褒める行為は相手の自律心を阻害して、褒められることに依存する人間を作り出すことにつながるから」です。
自分の行動が、自分がやりたくてやっているのか分からなくなるときがあるかもしれません。褒められたいために行動することが依存傾向をもたらし、やがて褒められるのが、苦手になることにつながるかもしれません。
周りからの嫉妬が不安
周りからの嫉妬が不安で、褒められるのが苦手になってしまうことも考えられるでしょう。
とくに、他の人がいるところで自分だけ褒められたときに、そのように感じることもあるかもしれません。
「1人だけ褒められて、ずるいと思われているのではないか」「調子に乗っていると裏で言われているのではないか」「褒められようとして、媚びていると思われているのではないか」など周囲の反応を想像して、褒められるのが苦手になってしまうケースもあるようです。
褒められるのが苦手な人の4つの特徴

褒められるのが苦手な人には、共通した特徴があります。特徴を大きく分けると、以下の4つです。
- 自己肯定感が低い
- 人の目を気にしてしまいがち
- あまのじゃくな性格
- 他人を信用できない
これらの特徴が、なぜ褒められるのが苦手であることと結びついているのか、詳しく見ていきましょう。
1.自己肯定感が低い
自己肯定感の低い人は、自分の存在価値や能力、経験値、知識などを低く考えてしまう傾向があります。そのために、人から褒められたときに、その言葉をそのまま受け入れられないのかもしれません。
「自分は賞賛に値するような優れた人間ではない」「これくらいのことは、誰でもできるので、わざわざ褒められるほどではない」と思ってしまい、相手の言葉を素直に受け取れません。
幼少期に親からあまり褒められたことがない状況だった場合も、自己肯定感が低くなってしまったケースもあるようです。
2.人の目を気にしてしまいがち
褒められるのが苦手な人は、人の目を気にしてしまいがちです。褒められたことによって、注目されてしまうのではないかと、人の目を気にしてしまいます。
「自分が褒められたことを、周りは良く思っていないのではないか」「褒められるのに、ふさわしくないのではないか」とあれこれと気を回し、疲れてしまうため、褒められるのが苦手になるケースもあるようです。
3.あまのじゃくな性格
人の発言になんでも反対したくなる、あまのじゃくな性格を持っていると、褒められるのが苦手になることもあるようです。あまのじゃくであるために、褒められたとき「いや、そのようなことはない」「自分のこととは違う」と否定したくなる傾向があります。
褒められても「うれしい」という感情が湧かず、むしろ腹を立ててしまうケースも考えられます。あまのじゃくな性格の持ち主は、自分をコントロールするのが難しいため、周囲が手を焼いている場合もあるかもしれません。
4.他人を信用できない
他人を信用できない人は、褒められるのが苦手な傾向にあります。相手の褒め言葉を信用できないと、褒められること自体を敬遠したくなるためです。
「自分を褒めている裏には、何か魂胆があるのではないか」「だまされているのではないか」と考え、褒め言葉もまったく頭に入ってきません。
自分の目の前では褒めているのに、自分がいないところではけなしているなど、裏切られた経験があり、人を信じられなくなった場合もあるでしょう。他人が信用できないのは、傷つきたくないという心理が働いているからかもしれません。
「褒められるのが苦手」を克服するためのポイント

「褒められるのが苦手」を克服するためには、いくつかのポイントが考えられます。主なものは以下の5つです。
- 褒められるのが苦手な原因を考えてみる
- 褒められるのは良いことだと考える
- 褒め言葉を素直に受け取る
- 相手を褒め返す
- お礼を言う
それぞれのポイントを詳しく説明します。自分に合っていると思える方法があったら、トライしてみるのも良いかもしれません。
褒められるのが苦手な原因を考えてみる
「褒められるのが苦手」を克服するためには、なぜ苦手なのか、どんなときに苦手なのかを考えてみるといいかもしれません。
たとえば、周りに誰もいない1対1で褒められるならば平気だけれど、周りに人がいるときに褒められると不安になるなど、シチュエーションによって感じ方の違う場合もあるでしょう。
褒められるときに、なぜプレッシャーを感じるのか、なぜ違和感があるのか、なぜ不安になるのかなど、自分の心の変化を観察する方法もあります。
褒められるのが苦手な理由は、人それぞれです。自分の苦手な理由が分かると、対処の仕方が見えてくるかもしれません。
褒められるのは良いことだと考える
褒められるとつい構えてしまい、相手の褒め言葉を悪い方向に考えてしまうことで、苦手になってしまう場合もあります。
褒められること自体は、決して悪いことではありません。その言葉の中にお世辞が入っていたとしても、喜ばせたいという気持ちから褒め言葉を発している場合もあります。
褒められることは、良いことなのだと考えてみるのも、1つの方法です。
褒め言葉を素直に受け取る
「この褒め言葉には裏があるのではないか」「何か魂胆があるのではないか」と、あれこれ考えているうちに気疲れしてしまい、褒められるのが苦手になってしまったというケースもあるでしょう。
褒め言葉をそのまま素直に受け取ることが、苦手を克服する第一歩になる場合もあるかもしれません。いろいろと考えることをやめて、相手の言葉どおりに受け取ることも、褒められるのが苦手なことを克服する1つの方法です。
相手を褒め返す
褒められたときに、相手を褒め返すのも1つの方法です。「好意の返報性」という心理学用語があります。人から何かをもらった際に、「自分も何かを返さなければ」と感じる心理のことを指す言葉です。
この「好意の返報性」を利用して、褒められた際に褒め返してみることで、褒める側の気持ちを理解することが、褒められるのが苦手を克服する方法になる場合があります。
また褒め返すことで、自分に集まった注目を褒めた相手に集められたり、話題をそらすきっかけになったりするかもしれません。褒め返しているうちに、いつのまにか褒められることに対する耐性がつく場合もあるでしょう。
お礼を言う
褒められたときに、ともかくまず「ありがとう」とお礼を言うのは、褒められるのが苦手であることを克服する1つの方法かもしれません。お礼を言われると、褒めた相手の人も気分が良くなるでしょうし、「褒めて良かった」と思うでしょう。
自然に、その場の空気が良くなる可能性もあります。「ありがとう」と伝えることで、自分自身が素直になれるかもしれません。謙遜したり、否定したり、不安になったりする前に、「ありがとう」という言葉をまず発してみるのもよいかもしれません。
褒められるのが苦手な人はカウンセラーに相談してみよう!

褒められるのが苦手な心理には、いくつかのパターンがあります。褒められたことに対して、プレッシャーを感じてしまう、裏があるのではないかと疑ってしまう、評価されているような気持ちになるなどです。
また、恥ずかしいと感じてしまう、褒められることに依存してしまうなどのケースもあるかもしれません。
褒められるのが苦手な人の特徴として、自己肯定感が低い、周囲の目を気にしがち、あまのじゃく、他人を信用できないなどが考えられます。
褒められるのが苦手を克服するためには、原因を考える、褒め言葉を素直に受け取る、褒め返す、お礼を言うなどの方法があります。しかし、それらの方法に効果があるかどうかは、人それぞれです。
褒められるのが苦手で、そのような場面に出くわすのがつらいと感じてしまう場合もあるでしょう。心の専門家であるカウンセラーに相談することも、苦手克服に向けての1つの選択肢です。
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