育児ノイローゼとは?なりやすい人の特徴と5つの対処法

育児ノイローゼとは?なりやすい人の特徴と5つの対処法|GARDEN

育児は楽しさや充実感を感じる一方、場合によっては育児ノイローゼに陥ることがあります。本記事では育児ノイローゼとは何か、症状、原因、そしてなりやすい人の特徴について説明します。

育児ノイローゼとは

「育児ノイローゼ」とは、育児ストレスによってずっとされるような精神的な不調や不安定さを指します。

「ノイローゼ」は日本語では「神経症」と訳されます。ノイローゼは正式な診断名ではありませんが、精神的な不調を一般的に表す言葉として使われることがあります。

育児ノイローゼの症状

育児は幸せな時間でもありますが、育児ストレスによって「育児ノイローゼ」と呼ばれる状態に陥ってしまうことがあります。

ではノイローゼの症状とは、どのようなものなのでしょうか。たとえばイライラしやすくなったり、引きこもりがちになったりといったものが挙げられます。本章では育児ノイローゼについてその症状を詳しく紹介します。

イライラしやすくなる

育児中の親は、子どもの寝起きが悪かったり、着替えに時間がかかったり、おもちゃが散らかっていたりと、さまざまなストレスを抱えています。

育児ノイローゼになってしまうと、いつもよりイライラしやすくなります。これまではとくに気にならなかった細かいことにも、過剰にイライラして怒鳴ってしまうことがあるようです。最近怒りっぽくなったと感じている方は、育児ノイローゼの疑いがあるかもしれません。

無気力・無関心になる

育児ノイローゼに陥ってしまうと、さまざまなことに「無気力」「無関心」になってしまいます。

台所に洗い物を過剰にためてしまったり、子どもが散らかしてしまった部屋を長期間そのままにしてしまう場合は、育児ノイローゼの疑いがあります。何かをしようという気力もなくなってしまっているため、家事や育児が手につかない状況に陥っているかもしれません。

また以前は好きだった芸能人や趣味に対して、興味が持てなくなることもあります。

引きこもりがちになる

育児ノイローゼに陥ると、外出する気力がわかなくなりることがあります。一日中家に閉じこもるようになってしまい、自分と子どもだけの世界に閉じこもることが増えてきます。

外部との接触が減ることで相談できる相手がいなくなり、症状がますます悪化することもあるでしょう。場合によっては気持ちが落ち込み、「生きているのがつらい」と思ってしまう場合もあるようです。

子どもを可愛いと思えなくなる

育児の疲れがたまると、多くのことに無関心になります。そして無関心の対象は、趣味だけではありません。

子育てに対する関心も失われてしまうため、子どもを可愛いと思えなくなる場合があります。このような状態が続き、悪化することで子どもをネグレクトしたり虐待したりしてしまうケースもあるようです。

子どもが泣いていても、そのまま放置してしまうケースもあるため、「最近あまり気力がわかない」と感じている方は、注意しましょう。

眠りにくくなる

ストレスから受ける影響として、代表的な症状が不眠です。これは、育児ノイローゼに陥っている人でも同様です。子育てに専念するあまり、自分自身の睡眠や生活リズムが乱れ、慢性的な睡眠不足に陥っています。

それに加えて、育児ノイローゼによるストレスがかかるため、せっかく眠れるタイミングになっても、なかなか寝つけなくなってしまいます。

睡眠は体の疲れだけでなく、心の疲れを回復させるためにも重要です。寝つきにくくなってしまったら、医療機関を受診することも検討してみましょう。

食欲が変化する

ストレスが原因で、食べることに対して興味を失ってしまう場合や、ストレスを抱えているためについつい食べすぎてしまう場合があります。

育児ノイローゼにかかわらず、ストレスが蓄積されるとホルモンのバランスが崩れ、過食や食欲不振などをひきおこしてしまうのです。

このような状態に陥ってしまうと、摂食障害をひきおこす恐れもあります。その場合さらに自分一人の力では食欲のコントロールが難しくなってしまいます。

育児ノイローゼの原因

育児は誰にとっても少なからずストレスがかかるものですが、同じように育児をしていても、育児ノイローゼに陥る人とそうでない人がいます。どのような違いがあるのでしょうか。

本章では、育児ノイローゼの原因について解説します。パートナーの非協力的な態度や相談できる人がいない状況などが原因としてあげられますが、これらの原因について詳しく掘り下げ、解決策についても紹介していきます。

ホルモンバランスの乱れ

母親の育児ノイローゼの症状が見られる原因としては、女性ホルモンのバランスの乱れが挙げられます。

妊娠、出産、産後は、女性ホルモンの変動が起こる時期であり、このことで気分が落ち込み安くなることで、育児ノイローゼにつながる場合があります。

赤ちゃんを育てるために多くのエネルギーが必要であり、ホルモンバランスが崩れることで精神的に不安定になりやすくなり、育児に対するストレスを強く感じてしまう可能性があります。

ストレスや疲労

育児ノイローゼの原因の一つに、蓄積されたストレスや疲労が挙げられます。育児に熱心に取り組みすぎて、知らず知らずのうちに自分の体を酷使してしまっているのです。

とくに、出産後のお母さんは体調が不安定になりやすいため、普段から体のケアを入念におこなう必要があります。産後は自律神経のバランスが崩れないように、適切なケアが必要です。

「育児ストレス」については、こちらの記事もご覧ください。

周りが非協力的

パートナーから育児の協力が得られない場合、育児の負担が大きく偏ってしまい、悩みを抱えやすくなる原因となります。共働きの場合は夫婦ともに忙しいため、相手に協力を求めにくかったり、相手に育児をする余裕がないことで、協力を得られないこともあるかもしれません。

また、パートナーを含め、周囲に頼れる人がいない状況は、肉体的に疲れるだけでなく、精神的にも追い詰められてしまいます。周囲の協力を得ることで、負担が和らぐことも考えられるため、積極的に協力を仰いでみても良いかもしれません。

相談できる人がいない

転勤や引っ越しで、新しい土地で子育てに挑む場合、孤独を感じやすくなってしまいます。そのため、身近に友人や家族がいない環境では、ストレスや不安がたまりやすくなります。

不安が募った結果、育児ノイローゼにつながることもあるでしょう。親族や心許せる友人にすぐに会えない場合は、電話やオンラインで相談するなどして、ストレスや不安を溜めすぎないようにしましょう。

育児ノイローゼになりやすい人の4つの特徴

本章では、育児ノイローゼに陥りやすい人の特徴について紹介します。この原因に当てはまるからといって、必ず育児ノイローゼになってしまうわけではありません。

ノイローゼになりやすい特徴を知ることで、事前に対処できノイローゼを防ぐことにつながる可能性もあるため、自分に当てはまりそうか1つ1つチェックしていきましょう。

完璧主義

子どもたちは、思い通りにならない行動をすることが多々あります。「せっかくご飯を作ったのに食べてくれな​​い」「いうことを聞かない」「なかなか寝てくれない」といった状況に陥ることが、日常茶飯事です。

しかし、完璧主義の人は「完璧にやりたいのにできない(思ったようにならない)」と思い詰めてしまう傾向にあります。考えすぎてしまい、自分がダメな人間(母親)だと思い込んでしまうのです。

真面目

真面目な性格の人ほど、子どもに全力を注いでしまいます。「全力で育児をする」と聞くといいことのように感じますが、自分自身の疲れを無視してしまうことにつながります。

真面目な性格の場合「ときには手をぬく」ということがうまくできず、ノイローゼを発症してしまう場合があります。

育児ノイローゼを回避する方法として、「まあいいか」という気持ちを持つことも大切です。

弱みを見せるのが苦手

人に弱みを見せることが苦手な人は、育児ノイローゼに陥りやすい傾向にあります。自分の心身が完全に疲れ果ててしまい、悲鳴を上げそうな状況に陥っていても、周囲に「助けて」ということができず、一人で抱え込んでしまいます。

また自分が育児ノイローゼかもしれないと思っていても、そのことを「弱み」と捉えてしまい、周囲に相談できないケースもあるでしょう。より深刻な育児ノイローゼに陥ることがないように、周りに助けを求めることが大切です。

ストレスをため込んでしまう

育児によるストレスは、少なからず誰でも感じるものです。日々子どもに振り回されたり、育児の苦労をパートナーにも理解されないこともあります。そのようなときは子育てしなくて済む時間を作ったり、家事を簡単に済ませるなどしてストレスを溜めないようにすることも大切です。

避けたいのは、ストレスをため込んでしまうことです。自分では大丈夫と思っていても、ある日突然、感情が爆発してしまうかもしれません。このような事態を避けるためにも、適度にストレス発散をおこなうことが大切です。

育児ノイローゼの5つの対処法

専業主婦や共働きの親にとって、子育ては喜びにもなり、大きなストレスの原因にもなります。とくに真面目で完璧主義な性格の人や、自分の弱みを示すことに抵抗がある人は、育児ストレスによってノイローゼを発症する可能性があります。

本章では万が一、育児ノイローゼに陥ってしまった場合の対処法を紹介します。すぐにできる対処法もあるため、ぜひ試してみてください。

1.完璧にこなそうとしない

完璧主義の人は、育児ノイローゼに陥る可能性が高いといわれています。子どもたちの反応や気持ちを、完璧にコントロールすることはできないため、子育てを完璧にしようとするのはなかなか難しいため、完璧であろうとするほど悩みが大きくなります。

子育てに完璧はないということも認識することが大切です。それにより、育児を楽しめる余裕が生まれたり、ストレスを軽減できる可能性があります。

2.育児から離れる時間を作る

育児ストレスから解放されるためには、定期的に子育てや家事から離れることが大切です。こまめにこのような時間が取れることが理想ですが、難しい場合は月に1回でも離れる時間を取るように意識しましょう。

ときにはゆっくりと美容院へ行く、友達と会う、ショッピングを楽しむなど、どのような方法でも構いません。パートナーや両親、義理の両親など周りの人たちの助けも得ながら、自分の時間を確保しましょう。

3.自分にご褒美を与える

子育てに集中しすぎると、自分自身のケアを忘れがちになってしまいます。しかし、子どもと同じくらい、自分自身を喜ばせることも大切です。

自分にご褒美を与えることで、気分がリフレッシュされます。自分へプレゼントを買う、好きな物を食べる、マッサージをするなど、自分自身をにご褒美をあげることも必要です。

長く続く育児だからこそ、自分自身も大切にしなければなりません。子育ても大切にしながら、自分をケアしましょう。

4.誰かに話してみる

育児に限らず、ストレスを抱えているときは、気持ちを共有できる誰かと、何気ない会話をするだけでも気分が楽になります。

特別なアドバイスがなくても、ただ話を聞いてもらうだけで、気持ちが晴れて前向きな気分になるかもしれません。「みんながやっていることだから」と弱音を飲み込んでしまうのではなく、意識的に発散させていきましょう。

5.心の専門家に相談する

もし育児ノイローゼの症状が改善されない場合は、早めに心の専門家であるカウンセラーに相談することが大切です。相談できる窓口としては、心療内科や地域子育て支援センター、子育てサークルがあります。

心療内科では投薬治療だけでなくカウンセリングサービスが受けられることもあり、地域子育て支援センターでは子育てに関する知見を多く持ったプロに悩みを相談できます。

お住まいの自治体に問い合わせて、利用できる場所や時間を確認してみましょう。

詳しくはこちらの記事も参考にしてください。

育児ノイローゼは一人で悩まずカウンセラーに相談しよう!

育児に悩む人が増えている現代社会において、育児ノイローゼは無視できない問題です。育児ノイローゼから脱する、または予防するためには、とにかく「相談する」ことが大切です。

パートナーや両親、友人などが理想ですが、難しい場合は心療内科や各自治体の地域子育て支援センターなども利用できます。

育児は長期間続くため、ときには自分を甘やかしてあげることも必要です。子どもだけでなく、自分の体や心のケアにも気を配っておきましょう。

また、育児ノイローゼの悩みは、心の専門家であるカウンセラーに相談することもできます。

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