DVされやすい女性の10の特徴!DVを受けた女性の心理やDV男性への対処法を解説

DVされやすい女性の10の特徴!DVを受けた女性の心理やDV男性への対処法を解説|GARDEN

パートナーからの身体的、精神的な暴力に悩んでしまう経験は、誰にも起こりえます。

DVについて、被害を受けている方に落ち度は全くありません。しかし、パートナーからの暴力を受けてしまった方は、被害にあいやすい特徴を持っている可能性があるでしょう。いざパートナーから暴力を受けてしまった場合は、どのように対処すれば良いのでしょうか。

この記事では、DV被害の現状や被害にあいやすい人の特徴について解説します。また、実際に被害にあってしまった際の対処法についてもご紹介します。

そもそもDVとは?

そもそもDVとは?

DVとは、「Domestic Violence(ドメスティック・バイオレンス)」の頭文字を取ったものです。明確な定義は存在しませんが、日本では「配偶者や恋人などの関係にある、または関係にあったパートナーから振るわれる暴力」という意味で用いられる場合が多いです。

DVは、殴る・蹴るといった身体的な暴力だけを指すものではありません。怒鳴る、無視する、嫌がらせをするといった精神・心理的な暴力もDVとなります。

ほかにも、行動を監視する、同性との関わりを絶たせるといった社会的遠隔、お金の無心をする経済的暴力、強制的に性行為をするといった性的暴力もDVの一つです。

配偶者からの暴力を防ぎ、被害者の保護を目指す「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律」について、「DV防止法」と呼ばれることがあります。

女性のDV被害の現状

女性のDV被害の現状

DVの相談件数は令和になってから、約8,000件で推移しています。警視庁によると、令和4(2022)年の相談件数は8,389件で、前年に比べ378件(4.7%)増加しました。そのうち女性の相談件数は6,657人と、全体の8割が女性からの相談です。

相談者の年齢を見てみると、20歳代が24.2%、30歳代が28.9%、40代が23.3%と、20~40代でほとんどを占めていることがわかります。相談者とDV行為をした人の関係は、婚姻関係が72.4%と、夫婦の間での被害が最多です。

内閣府が全国20歳以上の男女5,000人を対象に実施した調査によると、女性の約3人に1人が配偶者からの暴力を受けた経験があり、約7人に1人は何度も受けているとのことです。

また、婚姻経験のある女性の約21人に1人が、配偶者からの暴力によって命の危機を感じたことがあると回答しています。

同調査によると、被害を受けても女性の約4割は誰にも相談していないとのことです。理由としては、「相談するほどではないと思ったから」が半数を超えています。暴力被害があったにもかかわらず、相手と別れた女性は12.6%にとどまっています。

DVされやすい女性の10の特徴

DVされやすい女性の10の特徴

DVされやすい女性の特徴として、以下のように挙げられます。

  1. すぐ謝る
  2. 自己肯定感が低い
  3. 情緒不安定
  4. 相手に依存しやすい
  5. 相手に尽くしがち
  6. 情に流されやすい
  7. 自己主張をしない
  8. よく我慢をする
  9. 人から嫌われることを恐れている
  10. 人付き合いが苦手

DVに悩んでいる方は、自分に当てはまるものがないか確認するのも、被害を防止する際の有効な手段になるかもしれません。それぞれ詳しく見ていきます。

1.すぐ謝る

なにかがあるとすぐ謝ってしまいがちな方は、DVされやすいかもしれません。

パートナーに理不尽な扱いをされても、それに対してはっきりと意見を言えず、すぐに謝ってしまうことで、相手が「自分の言っていること、やっていることは正しい」と錯覚させてしまう場合があります。

暴力を受けているのにすぐ謝ってしまうと、相手が間違っていることをしていることに気付かず、DVをしているという認識が生まれなくなってしまうかもしれません。

2.自己肯定感が低い

自己肯定感が低い方は、DVの被害にあいやすくなることもあります。自分に自信が持てずに「私なんて」という思考に陥ると、相手の理不尽な行動を否定することができなくなってしまう場合もあります。

もともと自己肯定感が低くない場合でも、相手の言動によって「自分が悪いのではないか」と考えさせられることで、次第に自己肯定感が低くなってしまう場合もあるようです。

否定的な言葉で責められ続けているうちに、自分に自信がなくなり、相手に謝るようになった結果、暴力に発展するかもしれません。

3.情緒不安定

気持ちの浮き沈みが激しく、情緒不安定気味の方は、DVされやすいかもしれません。相手の言葉に敏感に反応してしまい、気分が急激に上がったり、下がったりしてしまいます。

落ち込んでいる際に理不尽な言動をぶつけられてしまった場合は、立ち直ることが難しくなってしまうこともあります。

感情が不安定な場合だと、相手のやさしい言葉にも過剰に反応してしまうこともあります。暴力を振るわれた後にやさしい言葉をかけられることで、それまでのことを許してしまうかもしれません。しかし、暴力はどんな状況であっても許されません。

4.相手に依存しやすい

パートナーに依存しやすい場合は、DVの被害にあいやすくなる可能性もあります。相手に不満があったとしても、相手に依存していると離れることができません。

依存してしまうことで、友人や知り合いとの関係性も希薄になってしまい、ますます相手に依存してしまうという悪循環に陥ってしまう場合もあります。

相手からしても、自分に依存していることがわかるため、ますます理不尽な対応をしてくることも考えられます。女性に対する不満だけでなく、女性とは関係ない自分のストレスをぶつけてしまうこともあるでしょう。

5.相手に尽くしがち

相手に尽くしてしまいがちな方は、DVの被害にあってしまうかもしれません。DVが始まってしまった場合、相手のことを思って尽くしていれば、いつかは収まるはずだと信じている場合があるためです。

相手に尽くしている方は、別れたときに尽くしてきたこれまでの自分の時間を否定された気分になってしまい、暴力を受けているのにもかかわらず別れられないというケースもあります。その結果、ますます相手に尽くしてしまい、DVの被害が大きくなるかもしれません。

6.情に流されやすい

情に流されやすい方は、DV被害にあう場合が多くなることも考えられます。相手に理不尽な態度をされたとしても、相手に情が出てしまい、許してしまうことがあります。また暴力を受けた後に、加害者から「もう絶対にしない」と言われることで、関係を続けてしまうこともあります。

相手に情が移っていることで、ますます別れることが困難になってしまいます。相手も「この人にはなにをしても良い」と考えるようになり、次第に横暴な振る舞いをするようになってしまうかもしれません。

7.自己主張をしない

自己主張をしない方は、DVされやすいと言えるかもしれません。理不尽な暴力を受けたとしても、相手が悪いとは主張できないためです。主張しないことをいいことに、相手はますます激しい暴力や言動をぶつけるかもしれません。

自己主張をしない結果、ますます「自分が悪い」と思い込むようになる場合もあります。自分への自信がなくなっていき、相手の言動により落ち込むようになってしまうかもしれません。

8.よく我慢をする

我慢強い方は、DVの被害にあいやすくなる可能性があります。相手から暴力を受けても「自分が我慢すれば、穏便に済む」と考えがちなため、ますます暴力が激しくなってしまうためです。我慢することに慣れているため、相手からも離れようともしません。

我慢する傾向にある方は、これまでの家庭環境や生育環境が影響していることがあります。長年の習慣になってしまっているため、自分でを変えることが難しい場合もあります。また、世間体を気にして、我慢しているケースも考えられるでしょう。

9.人から嫌われることを恐れている

人から嫌われることを恐れている場合は、DVされやすい傾向にあるかもしれません。友人や知り合いに嫌われることさえ怖いため、パートナーから嫌われることに強く恐れを抱いてしまうことがあります。結果、理不尽な態度をされても耐えてしまう傾向にあります。

また嫌われることを防ぐため、相手に反発しようとしない場合があります。「嫌われてもいい」と思えるまで相手の暴力に耐え続けてしまうため、被害が長期化する恐れもあります。

10.人付き合いが苦手

人付き合いが苦手な場合は、DV被害にあいやすいかもしれません。人付き合いが苦手だとパートナーへの依存度が高まってしまい、DVのことを相談できる相手がいないケースもあります。

また、人付き合いが苦手な方は他人と付き合うのが難しいというだけでなく、人との距離感を図るのが難しいといった場合も考えられます。

人に対する警戒心が薄いため、暴力を振るう相手にも警戒することなく近づいてしまうことがあります。

DVされやすい女性の心理

DVされやすい女性の心理

DVされやすい女性の心理として、以下の3つが挙げられます。

  • 自分が悪いと思ってしまう
  • 相手から逃げられない
  • 謝られると自分は愛されていると感じる

上記のような心理状態にある場合は、DVの被害を受けてしまうかもしれません。それぞれ詳しく見ていきます。

自分が悪いと思ってしまう

DVされやすい女性は、「自分が悪い」と思ってしまうことが多いようです。DVの被害を受けてショックを受けてはいるものの、「自分の言動を改めるべき」「自分が我慢さえしていれば、相手とさらに良い関係性でいられた」と、自分を責めてしまう傾向にあります。

自分が悪いと思ってしまうため、相手からひどい暴力を受けているのにもかかわらず、相手に謝ってしまうこともあります。その結果、相手は増長し、より理不尽な言動を取ってしまうケースもあるかもしれません。

このような心理状態にある方は、自分が悪いと思い込んでしまうため、DVの被害から逃れにくい傾向にあると言えるでしょう。「あなたは悪くない」と第三者の指摘を何度か受けることで、ようやく気付ける場合もあります。

相手から逃げられない

DVされやすい方は、「相手から逃げられない」という心理に陥る場合があります。過去にやさしくされた経験から、DVを受けても「愛されているから、このような言動をするのだ」と相手に情が移ってしまい、離れられなくなることがあります。

DVをする男性は独占欲が強いケースもあるため、相手を独占するために良い印象を与えようと、付き合いたては相手にやさしくするかもしれません。しかし、独占欲が強いため嫉妬心も生まれ、相手に理不尽な言動を取る場合があります。女性からすればやさしくされた経験もあるため、相手の言動を許してしまうことがあります。

また相手から逃げられない女性は、共依存の状態にあるかもしれません。共依存とは、夫婦やカップルの一方が相手に依存しており、他方もその依存度を高める存在となっている状態を指します。

共依存状態にある女性は「この人は私がいないと生きていけない」と考えるようになってしまい、DVを受けても離れられなくなってしまうことがあるようです。

謝られると自分は愛されていると感じる

DVにあいやすい女性は、謝られると自分は愛されていると感じてしまう傾向があります。暴力を受けた後にやさしくされてしまい、「本当の彼は、このような人ではない」「愛しているから謝ってくれるのだ」と考えてしまうこともあるかもしれません。

DVには、以下の3つのサイクルがあり、繰り返すと言われています。

  1. 緊張期
  2. 爆発期
  3. ハネムーン期

緊張期では、DVの加害者はあることがきっかけでイライラしてしまいます。被害者は加害者の顔色をうかがい、おびえている状態です。

爆発期になると、イライラが爆発し、相手に身体的、精神的な暴力を加えるようになります。しかし、ハネムーン期になると加害者は自分の言動を反省し、相手に謝り、やさしく接します。

しばらく暴力のない時期が続いた後、また緊張期に入ってしまいますが、ハネムーン期の相手のやさしい姿が本来の姿と信じて「自分は愛されている」と考えてしまうため、離れられなくなるようです。

DV男性への4つの対処法

DV男性への4つの対処法

DV男性への対処法としては、以下の4つが挙げられます。

  1. 自分の気持ちを伝える
  2. 物理的な距離を置く
  3. 別の場所に自分の居場所を作る
  4. 誰かに相談する

まずは、相手に自分の気持ちを伝えてみます。それでも解決しない場合は、相手から離れることを考えるのが良いかもしれません。

同時に、身近な人や専門の機関に相談してみることも必要です。それぞれ詳しく解説します。

1.自分の気持ちを伝える

DV被害を受けてつらいという気持ちを、相手に伝えてみます。二人だけの空間で伝えると相手が怒ってしまい、暴力を振るわれる可能性もあるため、第三者がいる空間で伝えてみると良いかもしれません。

自分の気持ちを伝える際に役立つ考え方が「I(アイ)メッセージ」です。Iメッセージとは「私」を主語にして自分の感情を伝えること。自分の主張をやわらかい表現にすることができます。

例えば、相手から「自分以外の異性と話すことをやめてほしい」と言われていると想定します。これに対し、「(あなたは)私を束縛しないで」というように相手を主語にして伝えると、さらに相手を怒らせてしまうかもしれません。しかし「(私は)あなたのことが大切だけど、友達も大切にしたい。そういわれると自分が大切にしているものをないがしろにされている気がして悲しい」という伝え方をすることで、自分の気持ちを伝えられるでしょう。

2.物理的な距離を置く

DVの被害にあわないために、相手と物理的な距離を取るのも一つの方法です。距離を取る際は、暴力を受けた人が一時的に避難できる民間シェルターを利用するのも良いかもしれません。

各都道府県・政令指定都市が把握している民間シェルター運営団体は124団体(2020年11月1日現在)あり、被害者の保護だけでなく、被害の相談や自立支援など、さまざまなサポートを実施しています。

また、法的に相手を遠ざけることもできます。DV防止法は、DVの加害者が被害者に近づくことを禁じる接近禁止等の措置を取ることを認めています。接近禁止などの措置が出た場合は、被害者身辺の付きまとい、自宅や勤務地周辺のうろつきが禁じられます。

しかし、メールや電話での連絡については禁じられておらず、被害者の親族に近づくことについても制限はありません。これらの禁止を求める場合は、別に申し立てが必要なため注意が必要です。

3.別の場所に自分の居場所を作る

相手といる時間を減らすため、別の場所に自分の居場所を作るのも一つの方法です。交友関係を広げることで、DV被害の悩みを相談する相手ができるかもしれません。

交友関係を広げる際は、なるべく相手を刺激しないように気をつける必要があるでしょう。DVをする男性は、嫉妬心が強いケースがあるからです。

たとえば、子育てやボランティアサークルなどの地域に貢献できるような団体への参加は、参加理由として言いやすいかもしれません。

4.誰かに相談する

悩みを1人で抱えず、誰かに相談してみるのも良いかもしれません。家族や友人、職場の同僚などが相談相手として考えられます。

近い人に相談するのが難しい場合は以下のような窓口で相談してみるのも良いかもしれません。

  • DV相談窓口
  • 女性センター
  • 福祉事務所
  • 民間シェルター
  • 弁護士
  • 警察

DV相談窓口は、各都道府県で設けられています。男女共同参画センターなど、相談を受けている窓口がある施設は都道府県によって異なります。

まずは、内閣府の男女共同参画局が設置しているDV相談ナビに電話して、最寄りの相談窓口がどこか教えてもらうと良いかもしれません(番号は#8008)。

女性センターは、各都道府県や市町村が自主的に設置している機関です。それぞれの地域によって名称は異なります。もともとはジェンダー差別の解決、女性の地位向上を目的として設置されていますが、DV被害に関する相談を受け付けている場合もあります。

福祉事務所は、各都道府県や市町村に設置されている住民の福祉に関する相談受付、支援を実施している機関です。こちらも、地域によって名称は異なります。

各福祉事務所には、ソーシャルワーカーやケースワーカー、保健師などが在籍しています。DVに関する相談だけでなく、生活などや児童福祉に関する業務も担っているため、相談件数が多い傾向にあるかもしれません。

民間シェルターではDV被害者の一時的な保護だけでなく、さまざまな支援を提供しています。

接近禁止を求めるなど、法的な対処を考えている場合は、弁護士に相談するのも一つの手段です。DV加害者との交渉も担ってくれる場合もあり、物理的な距離を取る際にも有効な手段です。

DV被害によって命の危機を感じている場合は、早めに警察に相談するのが良いかもしれません。

カウンセラーにDVの相談をしてみよう!

カウンセラーにDVの相談をしてみよう!

ここまで、DVやDVされやすい女性の特徴、心理状態、DVへの対処法について解説してきました。DVは身体的な暴力だけでなく、暴言などの心理的暴力や経済的暴力なども含みます。女性の約7人に1人が継続的に暴力を受けているにもかかわらず、その約4割が誰にも相談していません。

相談先として、カウンセリングを利用するのも有効な手段のひとつです。カウンセリングで第三者に話を聞いてもらうことによって、自分が悩んでいるポイントを整理したり、解決法を見つけたりできるきっかけが作れるかもしれません。

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