心身のストレスが溜まっていて生活リズムが不規則になっていると、「何もしたくない」「逃げたい」と思うときがあります。そのような状態になるのは、失敗を恐れる考え方や、逃げる癖がついてしまっているからかもしれません。
逃げる癖がついてしまった場合、周囲や自分に悪影響を及ぼす可能性が考えられます。逃げたいと思ったときは、生活習慣を見直したり休息をとったりといった対処をすることが重要です。
この記事では、何もしたくない、逃げたいと感じる理由や心理状態とともに、逃げることにより起こり得る問題や対処法について解説します。
何もしたくない・逃げたいと感じる理由とは?
何もしたくない、逃げたいと感じる理由には、以下の4つが挙げられます。
- 精神的なストレス
- 肉体的なストレス
- 生活リズムが不規則
- 何もしない状態への慣れ
ここでは、それぞれの理由について解説します。
精神的なストレス
何もしたくない、逃げたいと感じる理由には、精神的なストレスを受けていることが挙げられます。精神的なストレスを受ける原因として考えられるのは、職場の人間関係です。
上司からハラスメントを受けたり、欠点ばかりを指摘されたりするほか、同僚から陰口を言われることにストレスを感じるケースもあります。
仕事で大きなプロジェクトを任された場合や、大きなミスをした際にプレッシャーを感じてしまい、ストレスになる人もいるかもしれません。このような人は、人間関係の悪化や仕事に対する責任感を理由に、さまざまなストレスがあっても我慢してしまいがちです。
ストレスを我慢し続けた結果、精神的に大きな負担がかかり、逃げたくなってしまう人がいます。
肉体的なストレス
肉体的なストレスを受けたときも、何もしたくない、逃げたいと感じるようです。自分の許容量を超える仕事量を任された場合、仕事を終わらせるために残業や休日出勤を強いられてしまうこともあります。
人は、休息や睡眠をとることにより、疲労から回復できます。帰宅後や休日に趣味の時間を過ごしリフレッシュできることもありますが、残業や休日出勤が続くと、身体を休める時間やリフレッシュする時間がないため、肉体的な疲労が蓄積します。
疲労が蓄積された場合、集中力が低下するため、進捗がさらに遅れることもあるようです。進捗遅れによりさらなる負担をかけると、さらに疲労が蓄積され、何もしたくなくなります。
生活リズムが不規則
生活リズムが不規則なときも、何もしたくない、逃げたいと感じるようです。人は食事や睡眠を規則正しいリズムでとることにより、疲労が溜まりにくくなります。
しかし、仕事で残業が続いた場合、食事をとる時間や睡眠時間が不規則になってしまい、不規則な生活リズムになるケースがあります。
とくに、仕事に追われて食事をとれないこともあるかもしれません。不規則なリズムの生活が続いた場合、心身ともにストレスを受け、何もしたくなくなります。
何もしない状態への慣れ
何もしない状態に慣れてしまうことにより、何もしたくなくなる人もいます。とくに仕事を辞め、無職状態が続いた場合、なかなか仕事が決まらない焦りはあるものの、仕事をする意欲がなくなっていくようです。
このような状態が続いた場合、仕事をしない状態に慣れてしまい、負の連鎖が起こります。仕事に対する意欲がなくなり、何もしたくなくなるようです。
何もしたくない・逃げたいと思う5つの心理
何もしたくない、逃げたいと思う心理として、以下の5つが挙げられます。
- 失敗したくない
- 楽になりたい
- 逃げることができないと思い込んでいる
- 問題や壁にぶつかると面倒だと感じてしまう
- いざとなったらできるという根拠のない自信がある
ここでは、それぞれの心理について解説します。
1.失敗したくない
何もしたくない、逃げたいと思う1つ目の心理として挙げられるのは、失敗したくないと思うことです。このように考えてしまう人の傾向として、成功体験が少なかったり、過去に大きな失敗をした経験があったりするのかもしれません。課題や仕事をするうえで失敗しないのは、「何もしないこと」ですが、挑戦しなければ、成功もしなければ失敗もしません。
失敗を過度に恐れていることが、このような心理になってしまうと考えられます。
2.楽になりたい
2つ目の心理として挙げられるのは、現状から離れて楽になりたいと思うことです。このように考えてしまう人の状態として考えられるのは、過度な業務量を任されていたり、責任の大きなプロジェクトを任されていたりするときです。
残業が続いて休む時間がとれなかったり、大きなプレッシャーがかかっていたりすると、つらいと思う状態が続きます。
常に追われているような感覚になってしまい、その状態から解放されたいと考えてしまうようです。「つらい状態から解放されたい」という思いから、現実逃避したくなり、楽になりたいと思うのかもしれません。
3.逃げることができないと思い込んでいる
3つ目の心理として挙げられるのは、逃げることができないと思い込んでいることです。このように考えてしまう人は、周囲に助けを求められないと考えている人が多いようです。
責任ある立場として仕事を任せられ、自分の許容量を超える仕事量を任されていても、周囲に助けを求められないと考えているため、自分だけで仕事を抱え込んでしまいます。周囲から、「できない人」と思われたくないと考えている場合もあるかもしれません。
周囲に助けを求めても良い場面でも助けを求められず、逃げたくなってしまいます。
4.問題や壁にぶつかると面倒だと感じてしまう
4つ目の心理として挙げられるのは、問題や壁にぶつかると面倒だと感じてしまうことです。このような人は、課題に対して向き合うこと自体が苦手なのかもしれません。課題に向き合うことが苦手なため、壁にぶつかったときの対処法がわかりません。
対処法がわからないことにより、行動の選択肢として「逃げること」を選んでしまいます。このような人は、すでに壁にぶつかったときの選択肢として「逃げる癖」がついている可能性も考えられます。
5.いざとなったらできるという根拠のない自信がある
5つ目の心理として挙げられるのは、いざとなったらできるという根拠のない自信があることです。このような人の特徴として、先のことを考えるのが苦手なことが考えられます。
先のことを考えて動くのが苦手な場合、計画を立てられず、課題を後回しにしてしまいます。後回しにしても、後から挽回できると思っているのかもしれません。
いざとなったらできるという根拠から、仕事を後回しにし、期日に間に合わなくなったときに逃げ出したくなります。
何もしたくない・逃げたいと思う人の特徴
何もしたくない、逃げたいと思う人の特徴として、以下の6つが挙げられます。
- 自分に自信がない
- 失敗を素直に認めない
- 飽き性
- すぐに妥協する癖がある
- 向上心がない
- ストレスに弱い
ここでは、それぞれの特徴について解説します。
自分に自信がない
何もしたくない、逃げたいと思う人の特徴として挙げられるのは、自分に自信がないことです。自信がある人は、壁にぶつかっても、それを乗り越えられると信じて解決しようとします。
しかし、自分に自信がない人は、壁を乗り越える自信がないため、挑戦する前から「自分にはできない」と考えてしまいます。これは、これまでの成功体験が少ないことが原因かもしれません。
成功体験の少なさから自分に自信がもてず、目の前のことから逃げたいと思ってしまいます。
失敗を素直に認めない
失敗を素直に認めないことも、何もしたくない、逃げたいと思う人の特徴です。失敗を素直に認める人は、自分の失敗を振り返り、今後に活かそうとします。
しかし、失敗を認めない人は、なぜ失敗したのか振り返らず、言い訳をしてしまう傾向にあるようです。これは、プライドの高さが原因かもしれません。プライドの高さから、失敗することを恐れ、目の前のことから逃げたいと思ってしまいます。
飽き性
飽き性であることも、何もしたくない、逃げたいと思う人の特徴です。飽き性ではない人は、同じ作業が続いても最後までやり遂げようとします。しかし、飽き性な人は同じ作業が続くと、嫌気がさしてしまいます。
そのため、根気が必要な作業や同じ作業が続いた場合に、中途半端な状態でも逃げたくなるようです。
すぐに妥協する癖がある
何もしたくない、逃げたいと思う人の特徴には、すぐに妥協する癖があることも挙げられます。妥協しない人は自分に厳しいため、何事も最後までやり遂げようとします。
しかし、妥協する人は自分に甘いため、うまくいかなくても「これくらいで良い」と思ってしまうのかもしれません。妥協癖があることにより、何事に対しても逃げる癖がついてしまうようです。
向上心がない
向上心がないことも、何もしたくない、逃げたいと思う人の特徴です。向上心がある人は、何事も自分の成長のために取り組みます。自分の成長が目的であるため、物事から逃げるという発想自体ないのかもしれません。
しかし、向上心がない人は自分の成長を目的にしておらず、「今のままで良い」と思っています。そのため、困難を目の前にしたときに、逃げたいと思ってしまうようです。
ストレスに弱い
ストレスに弱いことも、何もしたくない、逃げたいと思う人の特徴です。ストレス耐性がある人は、責任のある仕事を目の前にしても、ポジティブに受け止め、取り組みます。
しかし、ストレスに弱い人は、責任のある仕事があるとプレッシャーを感じてしまいます。プレッシャーを必要以上に感じることにより、その立場から逃げたいと思ってしまうのかもしれません。
逃げることで起こりうる問題
逃げることで起こり得る問題として、以下の4つが挙げられます。
- 自己嫌悪に陥る
- 周囲からの評価が下がる
- 何事においても長続きしない
- 周囲から見放されて孤立する
ここでは、それぞれの問題について解説します。
自己嫌悪に陥る
逃げることで起こりうる問題として、自己嫌悪に陥ることが挙げられます。「逃げる」という行動にはネガティブな印象があるため、逃げることに対して、周囲に罪悪感をもってしまう人もいます。
逃げることを繰り返しているうちに、周囲に罪悪感をもつだけではなく、その行動をとってしまう自分のことも否定してしまうのかもしれません。そのような状況が続くと、自信がなくなり、自己嫌悪に陥ってしまうようです。
周囲からの評価が下がる
逃げることで起こりうる問題として、周囲からの評価が下がることが挙げられます。課題や仕事から逃げてしまった場合、誰かが代わりに担当することになります。代わりに担当した人からすると、負担が増えたと感じてしまうかもしれません。
その人からみた場合、逃げた人に対する印象は良いものではないでしょう。また、任せた仕事ができなかったことにより、上司からの信頼度も下がるかもしれません。
何事においても長続きしない
何事においても長続きしないことも、逃げることで起こりうる問題に挙げられます。仕事をするうえで、壁にぶつかったりプレッシャーを感じたりすることは避けられません。
しかし、逃げる癖がついてしまった場合、壁にぶつかったり嫌なことがあったりすると逃げようと考えてしまうため、何事においても長続きしなくなります。任せられた仕事から逃げてしまったり、転職を繰り返したりしてしまうようです。
周囲から見放されて孤立する
周囲から見放されて孤立することも、逃げることで起こりうる問題のひとつです。任せられた仕事から逃げてしまった場合、周囲からの評価が下がってしまうのは前述したとおりです。
はじめのうちは、快く助けてくれる人もいるかもしれません。しかし、何度もそのような事態が続いた場合、周囲は自分が迷惑を被ってしまうと考え「一緒に仕事をしたくない」と思ってしまいます。
一緒に仕事をしたくないと思われることにより、助ける人が少なくなり、孤立してしまう可能性があります。
何もしたくない・逃げたいと思ったときの9つの対処法
何もしたくない、逃げたいと思ったときの対処法として、以下の9つが挙げられます。
- 生活習慣を見直す
- 十分な休息をとる
- 日光を浴びる
- やらざるを得ない状況を作る
- 自分にご褒美を用意する
- 成功体験を積み重ねる
- 逃げた先のことを考える
- 逃げない範囲・逃げる範囲を決めておく
- 誰かに相談する
ここでは、それぞれの対処法について解説します。
1.生活習慣を見直す
何もしたくない、逃げたいと思ったときの対処法として挙げられるのは、生活習慣を見直すことです。
生活リズムが不規則な場合、心身ともにストレスを受け、何もしたくなくなります。これは、脳が自律神経をうまく調整できないことが原因です。
自律神経が調整できない場合、イライラしたり無気力状態になったりします。生活習慣を見直し、毎日同じ起床時間と就寝時間にするだけでも、体内時計に合わせて自律神経は調整されます。
不規則な生活が続いている場合は、生活習慣を見直し、規則正しい生活を送ることが大切です。
2.十分な休息をとる
2つ目の対処法として挙げられるのは、十分な休息をとることです。残業や休日出勤が続いていたり、責任ある仕事を任せられたりしている場合、心身ともにストレスがかかっていることがあります。
その状態で無理に仕事を続けても、効率が悪くなるだけではなく、モチベーションも低下するかもしれません。そのようなときは、思い切って休息をとり、リフレッシュすることが大切です。
たとえ仕事の期日が迫っていても、リフレッシュすることにより、効率よく仕事を進められます。効率よく仕事を進めるためにも、休息を恐れないことが大切です。
3.日光を浴びる
3つ目の対処法として挙げられるのは、日光を浴びることです。人が無気力状態になる原因として、「セロトニン」の不足が挙げられます。
セロトニンは脳内の神経伝達物質のひとつで、セロトニンが不足した場合、精神状態が安定せず、イライラしたりうつ症状を発症することがあります。
セロトニンの分泌を促す方法として挙げられるのは、日光を浴びることです。起床して、すぐに散歩をするだけでもかまいません。適度な運動をしたり、バランスの良い食事をとったりすることでも、セロトニンの分泌を促します。
セロトニンの分泌を促すような行動を、習慣化することが大切です。
4.やらざるを得ない状況を作る
4つ目の対処法として挙げられるのは、やらざるを得ない状況を作ることです。逃げる癖や、後回し癖があるのは、誰かが助けてくれたりそれが許されてしまったりする環境なのかもしれません。
自分がやるしかない環境に身をおくことにより、逃げたり後回しにしたりできなくなり、やらなければならないタスクに取り組めます。自分に妥協してしまうのであれば、周囲の環境を変えることが大切です。
5.自分にご褒美を用意する
5つ目の対処法は、自分にご褒美を用意することです。自分へのご褒美を用意し、目標を達成したらご褒美がもらえるようにすることにより、モチベーションが上がります。
ご褒美は、「好きな食べ物を食べにいく」「気になっていたバッグを買う」「温泉にいく」など、自分が満足できるものであれば何でもかまいません。ただし、「ご褒美のために頑張れる」と思えるようなものを用意する必要があります。
6.成功体験を積み重ねる
6つ目の対処法は、成功体験を積み重ねることです。逃げたくなる心理のひとつに、失敗したくないと思っていることが挙げられます。この心理は、成功体験の少なさが起因しているかもしれません。
成功体験を積むことにより、自分に自信がつきます。目標は、実現可能な目標を設定することが重要です。自分の能力を超えた目標を設定した場合、目標が達成できず、自信を失う可能性があります。
成功体験は、「1日の目標を達成する」「上司に提案する」といった小さなものでかまいません。小さな成功体験を積み重ね、成功回数を増やすことにより自信が生まれ、大きなことにチャレンジするモチベーションが生まれます。
7.逃げた先のことを考える
7つ目の対処法は、逃げた先のことを考えることです。ストレスやプレッシャーから、どうしても逃げ出したくなる場合があります。その場合、無計画に逃げてしまっては、逃げたあとにどうすればいいのか不安になるかもしれません。
「どのように逃げるか」「逃げたあとにどうするのか」を考えておくことにより、不安が軽減されます。目の前のことだけではなく、逃げたあとのことをシミュレーションしておくことが大切です。
8.逃げない範囲・逃げる範囲を決めておく
8つ目の対処法は、逃げない範囲や逃げる範囲を決めておくことです。ストレスやプレッシャーで押しつぶされそうになった場合、逃げることも大切です。しかし、簡単に逃げる選択をしてしまうと、それが癖になる可能性が考えられます。
反対に、逃げないと決めても、自分の許容範囲を超えるものには対応できません。すぐに逃げる逃げないを判断するのではなく、「どこまでは逃げないのか」「どうなったら逃げるのか」を決めることにより、逃げる癖や頑張りすぎる癖を防止できます。
期限を定め、「その期限までに状況が変わらなかったら逃げる」という判断をするのも、ひとつの方法です。自分の中で、優先順位を決めることが大切です。
9.誰かに相談する
9つ目の対処法に挙げられるのは、誰かに相談することです。逃げ出したくなるほど追い詰められた場合、自分ひとりで感情的に判断し、誤った決断をしてしまうかもしれません。
誰かに相談することにより、逃げたくなる理由を客観的に考えられるため、感情的に判断することがなくなります。自分の気持ちを吐き出すことにより、精神的にも楽になれます。
しかし、身近な人に相談しようとしても気を遣って相談できない人もいるかもしれません。その場合、カウンセリングを利用するのもひとつの方法です。心の専門家であるカウンセラーに相談すれば、人に話しにくい悩みでも親身に聞いてもらえます。
ひとりだけで悩みをため込まず、吐き出すことが大切です。
何もしたくない・逃げたいと思ったらカウンセリングを受けてみよう!
何もしたくない、逃げたいと感じる理由には、心身のストレスや不規則な生活リズムが挙げられます。何もしない状態に慣れてしまうことにより、無気力状態になるケースもあるようです。
何もしたくない、逃げたいと思うのは、以下の心理状態になっていることが考えられます。
- 失敗したくない
- 楽になりたい
- 逃げることができないと思い込んでいる
- 問題や壁にぶつかると面倒だと感じてしまう
- いざとなったらできるという根拠のない自信がある
逃げたくなったときの対処法には、生活習慣の改善や十分な休息のほか、自分の中で逃げる基準をつけるといったものがあります。ひとりで考え込むのではなく、誰かに相談することもひとつの方法です。
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