燃え尽き症候群は甘え?燃え尽き症候群の原因やならないための方法を解説

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燃え尽き症候群は、やる気やモチベーションの低下にみえることから、甘えと捉えられる場合があります。しかし、放っておくと家庭崩壊や休職・離職など、深刻な事態を引き起こしかねず、医学的な疾患の一つです。

今回は、燃え尽き症候群の原因や燃え尽き症候群にならないための方法、改善策を紹介します。

燃え尽き症候群とは?

燃え尽き症候群とは?

燃え尽き症候群(バーンアウト・シンドローム)とは、今まで意欲を持って物事に取り組んでいた人が、まるで燃え尽きたかのようにモチベーションをなくし、身が入らなくなった状態のことを指します。一つのことに集中して頑張りすぎることや、過大なストレスが生じることで発症するといわれています。

2018年、燃え尽き症候群はWHOのiOD-11(国際疾病分類)に追加され、医学的にも正式な認定を受けた疾患の一種です。

具体的には、朝起きられない、アルコールの量が増える、職場に行くのが嫌になるなどの症状がみられ、社会への適応が難しくなるのが特徴です。

仕事が手に付かず人間関係も避けがちになり、さまざまな物事の考え方まで悲観的になります。うつ病の一種とも捉えられていて、家庭崩壊や自殺未遂などのきっかけにもなり得るため、症状がみられる場合は早急に改善に努める必要があります。

燃え尽き症候群の3つの症状

燃え尽き症候群の3つの症状

燃え尽き症候群の具体的な症状は多岐にわたりますが、医学的な研究によって3つに分類されています。それぞれの定義や、代表的な症状について解説します。

1.情緒的消耗感

情緒的消耗感とは、過度なストレス等が原因で精神的に疲れ切っている状態を意味します。人間関係に対して興味や関心が持てなくなったり、仕事にやりがいや達成感を見出せなくなったりなどの症状が現れます。

精神的な疲れがピークに達し、前のような意欲が嘘のように失われ、今まで楽しいと思えていた仕事がつまらなく感じるようになるのが特徴です。

2.脱人格化

脱人格化とは共感力が薄れ、職場の同僚や家族、友人に対して非情で、人間味のない言動を取ってしまう状態のことです。人間関係の形成や維持を億劫に感じるようになり、距離を置く、人と話すのを避けるなどの行動がみられます。

消耗のレベルが深刻な状態に達し、それ以上の疲弊を防ごうとする防衛本能から、必要以上の人との関わりを避けるようです。

たとえば、以前は周囲に気を配る人だったのに無頓着な対応が増えた、身だしなみに気をつかわなくなったなどの変化がみられます。

3.個人的達成感の低下

個人的達成感の低下とは、仕事や人生に対する目標や意義を見失い、自分自身を低く評価することです。自分の言動に自信がなくなり、意欲ややる気の低下を招き、仕事での能率やパフォーマンスの低下として現れます。

以前は、バリバリと仕事をこなして有能感にあふれていた人が、自分には無理だと自己否定の気持ちが出るようになったら要注意です。

燃え尽き症候群の主な原因

燃え尽き症候群の主な原因

燃え尽き症候群の主な原因は、個人要因と環境要因に分かれます。心の病では何が不調を引き起こしているか原因を把握し、適切な働きかけを行うことが重要です。

個人要因と環境要因、それぞれの定義や具体的な症状を解説します。

個人要因

個人要因とは、その人自身に起因する性格的な特徴のことです。自己肯定感やストレス耐性への低さなど、個人の内面的な事情によって過度なストレスを抱え、バーンアウトを引き起こします。

他人と比較する癖があったり、達成できないことや短所が気になったりする人は、自尊心が低下しやすく、ささいな問題でも精神的なダメージを受ける場合があります。

燃え尽き症候群になりやすい性格的な特徴には、責任感が強い・完璧主義・繊細、神経質・他人との比較癖があるなどです。

年齢が若く、経験が浅いことで自分の能力や経験以上の期待を持ってしまい、現実と理想のギャップに苦しみ、ストレスを抱え込む場合もあります。

環境要因

燃え尽き症候群は、人間関係や仕事内容、職場での評価など、自分ではコントロールできない外的要因が引き金となって引き起こされる場合も少なくありません。

上司や同僚とのコミュニケーションがうまくいかず、不安やストレスを感じる状態が長期化すると、精神的な疲労が蓄積されていきます。

仕事でなかなか昇進・昇給できず、正当な評価を受けていないと、モチベーションの低下につながる場合もあるようです。

過剰なノルマや長時間労働が原因で心身ともに消耗し、自分の意思や考えを仕事に反映しにくい「自律性」の少ない環境で、無力感や絶望感を抱く状態も環境要因の一つです。

燃え尽き症候群は甘え?

燃え尽き症候群は甘え?

燃え尽き症候群は、意欲が低くやる気がない状態にみえることから、「甘えている」と捉えられてしまう場合もあるようです。しかし、実際には使命感の強い人や、負荷の高い環境で長期間働いてきた人が陥りやすい状態であり、妥協や甘えとは正反対の症状ともいえます。

燃え尽き症候群は、WHOの認定を受けた医学的にも治療が必要な症状の一つです。決して忍耐力がないのではなく、休養やストレス解消など適切な対応を施す必要があります。

「燃え尽き症候群かもしれない」と思っても、周囲からの評価の悪化を恐れて頑張り続け、さらに自分を追い込んでしまうのは非常に危険です。うつ病をはじめ、二次疾患を引き起こす場合もあるため、早急に状況の改善に努めると良いかもしれません。

燃え尽き症候群になりやすい人の特徴

燃え尽き症候群になりやすい人の特徴

燃え尽き症候群になりやすい人には特徴があり、それは以下のとおりです。

  • 理想や目標を高く設定しがち
  • 完璧主義で何事も手を抜かずに努力する
  • 業務量が著しく多く、長時間労働が慢性化している
  • 職場の人間関係に悩みや不安がある
  • 情緒的なコミュニケーションが多い職業に従事している

頑張りすぎて過度なストレスに見舞われるという症状の性質上、ノルマの達成をはじめ、常に高いパフォーマンスを求められる仕事や職場環境が原因になりやすいといえます。

また燃え尽き症候群は、看護師や介護士、教師など、対面で人と接する機会が多い職業にも多いといわれています。

常に利用者や生徒の立場に重んじ、笑顔での対応が基本となるため、ストレスを溜め込みやすく、頑張りすぎてしまう傾向にあるためです。

燃え尽き症候群にならないためには?

燃え尽き症候群にならないためには?

燃え尽き症候群は今まで頑張り続けてきた結果、精神的な負担が個人のキャパシティを越えて、引き起こされる症状です。

限界寸前の状況を迎える前に、休養を取る、リフレッシュの時間を設けるなど適度にガス抜きすることが大切です。燃え尽き症候群にならないために、日頃から心がけたい行動を紹介します。

健康的な生活習慣を心がける

燃え尽き症候群を防ぐために何よりも重要なのがストレスを溜め込まないことです。心身を休めるために栄養バランスを考慮した食事を心がけ、十分な睡眠時間を確保してください。

やる気やモチベーションの低下を感じ取ったら、疲れやストレスがたまっていないか、一度立ち止まって生活習慣を見直すのがおすすめです。適度な運動も、ストレスをためずにリフレッシュするには効果的です。

頑張り屋や完璧主義の人は、たっぷりと休息を取ると自分を甘やかしていると感じるかもしれません。しかし、将来的に元気な状態で働くためには必要なことです。

ポジティブ思考を心がける

燃え尽き症候群の発症しやすさは、物事の考え方や価値観から影響を受けるため、ポジティブ思考を心がけることでストレスに強くなる場合もあります。過度なストレスにさらされ精神的に弱っていると、身の回りに起きるさまざまな事象をネガティブに捉えがちです。

後ろ向きの思考が常態化しているなら、物事への考え方や取り組み方をポジティブに変えるリフレーミングがおすすめです。

ポジティブシンキングは単に前向きに物事を捉える思考法の一種ですが、リフレーミングは受け取り手の視点を変えることで、事実は変わらないまま、感じ方や解釈を見直すことを指します。

取り組み方としては、事実を正確に捉えたあと、現状の考え方の枠組みを書き出し、別の捉え方ができないか考えます。リフレーミングはあくまでもポジティブ思考の実践方法の一つですが、なかなか前向きな思考に変換できずにいるなら、ぜひ実践してみると良いかもしれません。

仕事以外の時間を充実させる

燃え尽き症候群は主に職場が原因で引き起こされるため、趣味や好きなことを見つけて、仕事を忘れる時間を作るのが大切です。

残業はできるだけ避け、プライベートな時間を確保することを念頭に置くと良いかもしれません。オンオフをしっかりと切り替え、業務時間以外は仕事のことを考えない意識づけが求められます。

家にいるときや友人・恋人と過ごしているときは、仕事用の携帯電話は電源を切る、みえない場所に置くなど細かなところまで意識すると良いかもしれません。

信頼・相談できる人に頼る

緊張感やストレスを和らげるために、信頼できる人・相談できる人を探し、限界を迎える前に頼ることもときには必要です。自分ひとりで精神的な負担を抱え込むと、それこそ燃え尽き症候群のリスクを高めます。

周囲に信頼できる間柄がいない場合、心のケアを仕事とするカウンセラーへの相談を検討するのも一つの方法です。ストレスを溜め込む前に吐き出す習慣を身につけ、事態が深刻化する前のセルフケアを重視すると良いかもしれません。

対象から距離を取る

職場の同僚や上司、家族、パートナーなどとの人間関係が悪い場合、意識的に対象から距離を取るのも一つの方法です。

仕事とプライベートの境目がなく、常に仕事モードから抜け出せない環境ではストレスはたまるばかりです。合わないと感じる相手と、密なコミュニケーションを求められる状況では、息が詰まるかもしれません。

職場の人間関係が原因なら、業務の報告・連絡・相談だけの必要最低限のコミュニケーションに徹するのもおすすめです。あくまでも自分の役割や立場に徹し、ストレッサーとの物理的・精神的な距離を置くことで、少しでもストレスを溜め込まない工夫ができます。

燃え尽き症候群になったときの3つの対処法

燃え尽き症候群になったときの3つの対処法

燃え尽き症候群が疑われる場合、適切に対処し、回復を目指しましょう。対応の方向性はストレスの原因から離れる、ストレスを減らす、第三者に相談するの3つです。それぞれ具体的な方法を解説します。

1.ストレスの原因から離れる

ストレスの原因から離れて、十分な休息を取ることは大切です。燃え尽き症候群の原因が職場にある場合、思い切って休暇を取得する、周囲に相談して部署を変えてもらうといった対応も考えられます。

すでに朝起きるのがつらい、職場に行きたくないなどの症状が出ていると思われるため、一刻も早くストレッサーから距離を置き、事態の悪化を避ける取り組みが必要です。

業務量が多く長時間労働が常態化しているなら、線引きを決め、一定の基準を越えたら他人に任せると決めるのも賢い対応です。

対人サービスに従事する人は相手への思いやりや共感も必要ですが、感情移入の程度が大きすぎると依存状態に陥りやすく、危険な状態とも考えられます。共感力が高い人の場合、相手の負の感情が自分ごとのように感じられ、ストレスを受け止めきれなくなるかもしれません。

一定の共感性を持ちながらも、必要以上に深入りせず冷静な態度を保つ態度が求められます。関心を寄せつつ突き放す対応も取り入れ、ちょうどよい距離感で接し、人間関係によるストレスから逃れると良いかもしれません。

2.ストレス発散方法を見つける

燃え尽き症候群の人は今以上の負荷を抱えないために、ストレス発散方法を見つけるのが大切です。自分なりのリフレッシュ方法が確立していないと、ネガティブなパワーが日々蓄積していき、行き場を失った負の感情が原因で精神的な不調が引き起こされる場合もあります。

親しい友人との会話の機会を設ける、熱中できる趣味を見つけるなど、自分がストレスを発散できると感じるなら何でもかまいません。

3.カウンセリングを受ける

自分でどうしようもない場合には、心の専門家などに相談をするのも一つの方法です。自分自身では無理していないと思っていても、周囲からは明らかに休暇が必要にみえるほど、衰弱し切った状態に陥っていることもあります。

使命感や目標を持って仕事に取り組んでいると、疲労を自覚しにくいことがあります。まさに燃え尽き症候群を引き起こす危険なサインといえるため、他人の介入が必要です。

なんとなくやる気が起きない、仕事が億劫に感じる機会が増えたなど、少しの違和感を抱いた段階で相談するのがポイントです。

カウンセラーによるカウンセリングを受け、今置かれた状況や悩みを打ち明けることで、自身の状態を客観的に整理していきます。第三者に自分の話をきちんと聞いてもらうことで、安心感を抱き、ストレスが軽減する場合もあるでしょう。

燃え尽き症候群は考え方や性格が原因の場合もあるため、一度回復しても、再発の危険があります。カウンセラーとの話し合いを通して、思考の癖に気がつくことで、再発防止につながるかもしれません。

燃え尽き症候群の悩みはカウンセラーに相談してみよう!

燃え尽き症候群の悩みはカウンセラーに相談してみよう!

「以前のように仕事への意欲がなくなり困っている」「大変なプロジェクトを乗り越えてからやる気を失った」などでお悩みの場合、燃え尽き症候群を発症している場合も考えられます。

周囲からはやる気がない状態にもみえるため、甘えや怠けと思われやすいですが、努力しても状態が回復せず、深刻な事態と化しているケースも見受けられます。

燃え尽き症候群が疑われるときにやってはいけないのが、ストレスを自分だけで抱え込むことです。状況がさらに悪化してしまいかねないため、家族や友人など信頼できる人への相談を検討しましょう。

周囲に心を開ける相手がいないなら、公認心理師や臨床心理士による心の専門家とのカウンセリングを受けてみるのも一つの手です。

自分の気持ちを聞いてもらえた安心感から、ストレスが和らぐことが期待できるほか、自身の状態を客観的に把握できるようになるかもしれません。

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